freescaleII さんの日記
2023
5月
24
(水)
10:07
本文
「モスクワの夜は更けて」
ホセ・カレラとウイーン交響楽団で。もしかするとリンクでは見れないかも知れませんので直接Youtubeからどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=ocRojdavs_Q&ab_channel=EuroArtsChannel
初めてのモスクワ、1972年の古い話ですが。
まずは凍てつく2月のナホトカの港で生まれて初めて兵士に銃を突きつけられて。
それがソビエトの第一印象でした。
ああ、もうここは日本ではないのだと強く認識した時でした。この共産主義圏での緊張はポーランドを通過してビエンナ(ウイーン)に着くまで続きました。
公安、秘密警察にはくれぐれも注意するようにとのアドバイスでしたが強権主義国家では普通の話なので。
とは言うものの、あちこちの路地で声掛けられましたね。
「カイタイ セイコー]セイコーの腕時計を売ってくれ。
「カイタイ ニコン]ニコンのカメラを売ってくれ。
「カイタイ ドラー]ドル紙幣に交換してくれ。
とか、闇の商売ですね。
代金はロシアン・ルーブルですから...国境を越えてソビエトを出る時に持っていたら全額没収されるからゴミと同じ、だいいち何処の国でも交換してもらえない。
それに罰則...ロシア怖いや恐ロシア。
公安が目を光らせていますが、浜の砂子は尽きるとも世に盗人、いや闇商売のタネは尽きまじでしょうか。
あちこちで子供たちがガムやチョコレートを乞うために集まって来ました。街角だけでなく地下鉄の駅まで集まってきます。
一番の記念はボリショイ劇場で「白鳥の湖を」見た事です。
ところがですね、あの頃はバレーなどには何の興味も無かったのです。小生持つのは粗削りな感性ですので。
ですから途中の休息で外に出てしまいました。
そしたら、なんと入り口に沢山人が集まっていて私と連れの日本人女性を取り囲むんです。そしてしきりにお金、もちろんルーブル紙幣を突きつけるんです。
ようするに不要になった切符を売ってくれという事を察し、ルーブル紙幣と交換しました。
しかしどうせ持ち出せないルーブル紙幣などもらってもしょうがないけれども、とりあえずは劇場を後にしました。
後で街のフルーツ売りからすべてのルーブルで買えるだけのオレンジを買いました。
後で解りましたが、ボリショイ劇場の切符は外交官か外国人観光客、或いは共産党の有力幹部でないと一般市民にはなかなか手に入らないということでした。
何処の強権主義国家でも同じですが、権力を握るものは常に美味しい汁を吸うようです。
「モスクワの夜は更けて」は美しい曲ですが、「プーチンの世は更けて」はプーチン達が思い込む偉大なる時代遅れのロシア主義が、ただの醜悪な砂上の楼閣だという事、その愚かさと時代が変わったことに気づく時の為の曲..♪~
軍事的恫喝や侵略で国家の威信を保つより、その素晴らしい芸術だけでも世界にロシアがリスペクトされる事に気がついて欲しいですね。
ホセ・カレラとウイーン交響楽団で。もしかするとリンクでは見れないかも知れませんので直接Youtubeからどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=ocRojdavs_Q&ab_channel=EuroArtsChannel
初めてのモスクワ、1972年の古い話ですが。
まずは凍てつく2月のナホトカの港で生まれて初めて兵士に銃を突きつけられて。
それがソビエトの第一印象でした。
ああ、もうここは日本ではないのだと強く認識した時でした。この共産主義圏での緊張はポーランドを通過してビエンナ(ウイーン)に着くまで続きました。
公安、秘密警察にはくれぐれも注意するようにとのアドバイスでしたが強権主義国家では普通の話なので。
とは言うものの、あちこちの路地で声掛けられましたね。
「カイタイ セイコー]セイコーの腕時計を売ってくれ。
「カイタイ ニコン]ニコンのカメラを売ってくれ。
「カイタイ ドラー]ドル紙幣に交換してくれ。
とか、闇の商売ですね。
代金はロシアン・ルーブルですから...国境を越えてソビエトを出る時に持っていたら全額没収されるからゴミと同じ、だいいち何処の国でも交換してもらえない。
それに罰則...ロシア怖いや恐ロシア。
公安が目を光らせていますが、浜の砂子は尽きるとも世に盗人、いや闇商売のタネは尽きまじでしょうか。
あちこちで子供たちがガムやチョコレートを乞うために集まって来ました。街角だけでなく地下鉄の駅まで集まってきます。
一番の記念はボリショイ劇場で「白鳥の湖を」見た事です。
ところがですね、あの頃はバレーなどには何の興味も無かったのです。小生持つのは粗削りな感性ですので。
ですから途中の休息で外に出てしまいました。
そしたら、なんと入り口に沢山人が集まっていて私と連れの日本人女性を取り囲むんです。そしてしきりにお金、もちろんルーブル紙幣を突きつけるんです。
ようするに不要になった切符を売ってくれという事を察し、ルーブル紙幣と交換しました。
しかしどうせ持ち出せないルーブル紙幣などもらってもしょうがないけれども、とりあえずは劇場を後にしました。
後で街のフルーツ売りからすべてのルーブルで買えるだけのオレンジを買いました。
後で解りましたが、ボリショイ劇場の切符は外交官か外国人観光客、或いは共産党の有力幹部でないと一般市民にはなかなか手に入らないということでした。
何処の強権主義国家でも同じですが、権力を握るものは常に美味しい汁を吸うようです。
「モスクワの夜は更けて」は美しい曲ですが、「プーチンの世は更けて」はプーチン達が思い込む偉大なる時代遅れのロシア主義が、ただの醜悪な砂上の楼閣だという事、その愚かさと時代が変わったことに気づく時の為の曲..♪~
軍事的恫喝や侵略で国家の威信を保つより、その素晴らしい芸術だけでも世界にロシアがリスペクトされる事に気がついて欲しいですね。
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