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朝、窓を開けると、ひんやりと澄んだ空気が静かに部屋へと流れ込んできます。庭の木々は葉を落とし、枝の輪郭をくっきりと空に描きながら、冬の訪れを受け入れているようです。霜の気配を含んだ空気は凛として、音までも遠くに感じられ、世界全体が一段落ち着いたような静けさに包まれています。

そんな朝には、両手で包む温かなハーブティーが何よりの友。立ちのぼる湯気に顔を近づけると、やさしい香りが胸の奥までしみわたり、冷えた体と心をゆっくりとほどいてくれます。本のページをめくる音さえも、冬の空気の中ではどこか慎ましく、時間が静かに流れていくのを感じます。

庭を眺めると、色を失ったように見える景色の中にも、小さな命の気配があります。落ち葉の下をそっと動く影、枝に残る小さな芽。冬は何もない季節ではなく、次の春を静かに抱きしめている時なのだと、ふと気づかされます。

冷え込みが増すこの頃ですが、こうして静かな朝を味わう時間は、心を深く整えてくれます。冬ならではの凛とした空気の中で、今日もまた、穏やかであたたかな一日が始まっていくのです。