40代・50代・60代・70代の友達作り・趣味探し・交流サイト

作中、息ができないほど苦しくなって、自然と涙がこぼれて止まらなかった。気づいたら約3時間が過ぎていて、まるで時間の感覚すら奪われていた気がします。
間違いなく、日本映画史に残る名作になる作品だと思いました。

正直、歌舞伎のことはほとんど知らなかったのですが、血筋の強さに縛られながら、喜久雄が孤独に苛まれていく姿があまりに切なくて…。観ているこちらまで胸が苦しくなりました。

そして、狂うほど歌舞伎に喰われていく2人の姿は、日本の伝統に潜む「狂気」を表しているようで、圧倒されました。
美しさと恐ろしさが同居する世界を、ここまで鮮烈に描いた作品はなかなか出会えないと思います。

約3時間をかけて、幼少期からじっくりと描かれているからこそ、登場人物の背景や心の動きが深く伝わり、作品の奥行きが際立っていました。役者陣の演技も圧巻で、一瞬一瞬に心を奪われました。

観終わった今も、余韻が胸に残っています。
これはぜひ誰かと語り合いたい映画。きっと話すほどに新しい発見が出てくるはずです。