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横の運河に沿ったプロムナードを歩く私の頬を、まだ10月が終わってもいないのに生意気な冬の風が冷たく撫でて行きます。

夏の終わりはやはり寂しいもんですね。

[ダニーボーイ]はそんな時に似合う歌です。

原曲はアイルランド民謡のロンドンデリーの歌。

ケルト民族とはスコットランドとアイルランド地方の人達を差します。


「夏は過ぎ去り
バラもみんな枯れ落ちる中
あなたは　あなたは
行ってしまう」




ああ私のダニー
バグパイプの音が呼んでいるよ
谷から谷へ
山の斜面を駆け下りるように

夏は過ぎ去り
バラもみんな枯れ落ちる中
あなたは　あなたは
行ってしまう

戻ってきて　夏の草原の中
谷が雪で静かに
白く染まるときでもいい

日の光の中、日陰の中
私は居ます
ああ私のダニーよ
あなたを心から愛しています

すべての花が枯れ落ちる中
あなたが帰ってきて
もし私が既に
亡くなっていても

あなたは私が眠る場所を探して
ひざまづき
お別れの言葉をかけるのです

私には聞こえる
私の上を静かにそっと歩いても
私の墓は　より暖かく
心地よい空気に包まれる

あなたはひざまづき
言うのです　私を愛してると
私は静かに眠り続けます
あなたが帰ってくるその時まで
..............


今まさに兵士として出て行く子を思う父母の気持ちを唱っています。



そう言えばこの動画で歌っている SINEAD O'CONNOR　も亡くなりましたね。
彼女もアイルランドのダブリン市出身です。

ジェイムズ・ジョイスのダブリン市民を読んだ時に一度は行ってみたいなと思っていました。


この歌には個人的に感動的な経験が有ります。

その昔、ダブリンからベルファストに行き、その港からグラスゴーに渡る船に乗りました。
船が岸を離れる時、デッキに整列して立つお爺さん達が岸に向かいアイルランド民謡を歌い出したのです。

年老いて、絶え間なく続くIRAのテロにて荒れ果てた故郷のベルファストを訪ねたのでしょうね。眼からは涙が流れていました。

それからこれは映画の話ですが、ファミリー・ビジネスという犯罪コメデイーが有りました。
ショーン・コネリーとダステイン・ホフマンの共演で、彼らはアイルランドからの移民ですが。
最後の方でショーン・コネリー爺さんが死んで、その葬式に集まったた人達、もちろんアイルランドのルーツを持つ人達ですが、ビルの屋上でこの歌を歌うのです。

どちらもまるで絵のようなシーンでした。