スピカ さんの日記
2023
3月
12
(日)
17:01
本文
神戸の玄関口、JR三宮駅の東隣にはかつて
サンパルという風車の装飾が施されたビルが
あって、ある時期まで広大な売り場面積を誇る
ジュンク堂書店が入っていた。
探している本があってもここに来ればたいてい
見つかったので電車に小一時間ほど揺られて
しょっちゅう訪れていたものである。
あの時もおそらく本を探しに来ていたと
思うのだけど、わしは一階のフロアに立ち
エレベーターが下りてくるのを待っていて、
近くには同じようにエレベーターを
待っていると思しき妙齢の女性が佇んでいた。
やがてエレベーターがやって来て扉が開き、
わしは無人の箱の中に乗り込んだ。
けれど傍らに立っていた女性が乗り込んでくる
気配はない。
「なんだ、乗らんのか」と思い、扉の「閉」ボタンに
指をやろうとしたところ、おばちゃんのグループが
どやどやと乗ってきて、それを見ていた件の女性は
しれっとした態度でおばちゃん軍団の後に続いて
エレベーターに。
どういうこっちゃ、ねえちゃん (^_^メ)
さすがに「なんか感じ悪いなあ」と心の中で
毒づきましたわ。
20代の頃のわしは女の人が身の危険を感じるような
不穏なオーラを放出させていたのだろうか?
自分としては愁いを帯びた文学青年のつもり
だったんだけど( ̄▽ ̄)
芥川賞作家、津村記久子は「気安い顔の災難」という
エッセイのなかで自分が方々で国籍を問わずいろんな
人から道を訊かれ、話しかけられる「道訊かれ顔」で
あり、「話しかけられ顔」の老舗であると書いている。
そして、「ふだん話しかけられない人からしたら
そんなやついるのかという様子だと思うし、
そのぐらい道を訊かれやすい人間、
話しかけられやすい人間とそうでない人の間に横たわる
断絶は大きい」と続けている。
たしかに言えてるわ。
なるほどな・・・
話し易さというのは
「気安い顔(どんな顔ですか!)」が重要なファクターと
なるのかもしれない。わしのようにまるで俳優のような
容貌だと敷居が高くて話しづらいと感じる人が多いんだね
きっと。(言うたもん勝ちじゃー(^^♪)
けれどそういうわしでもこれまで何度か道を
尋ねられたことはある。
サンパルのエレベーター事件と同じ頃だったと思う
けれど、やはり神戸、阪急三宮駅の北側の加納町あたりを
ガールフレンドとぶらぶらしていたときに
見知らぬおばあちゃんから
「国際会館へはどう行けばいいのか」と尋ねられて
国際会館の前まで案内したことがありました。
なんでも五木ひろしの公演を見に行くのだと
おっしゃってて、案内してもらったお礼にと言って
酢昆布をもらったのを覚えてる。
そういうふうに大昔のことを細部まで覚えているのは、
やっぱり強い印象として心に刻まれている
からなんだろうなあ。
サンパルのエレベーター事件はたいへん心外な悲しい
思い出として。
五木ひろしを見に行くというおばあちゃんと
国際会館を目指してフラワーロードをぶらぶら歩いた
記憶は、ささやかだけど誰かの役に立てたという
ほんわかした思い出として。
サンパルという風車の装飾が施されたビルが
あって、ある時期まで広大な売り場面積を誇る
ジュンク堂書店が入っていた。
探している本があってもここに来ればたいてい
見つかったので電車に小一時間ほど揺られて
しょっちゅう訪れていたものである。
あの時もおそらく本を探しに来ていたと
思うのだけど、わしは一階のフロアに立ち
エレベーターが下りてくるのを待っていて、
近くには同じようにエレベーターを
待っていると思しき妙齢の女性が佇んでいた。
やがてエレベーターがやって来て扉が開き、
わしは無人の箱の中に乗り込んだ。
けれど傍らに立っていた女性が乗り込んでくる
気配はない。
「なんだ、乗らんのか」と思い、扉の「閉」ボタンに
指をやろうとしたところ、おばちゃんのグループが
どやどやと乗ってきて、それを見ていた件の女性は
しれっとした態度でおばちゃん軍団の後に続いて
エレベーターに。
どういうこっちゃ、ねえちゃん (^_^メ)
さすがに「なんか感じ悪いなあ」と心の中で
毒づきましたわ。
20代の頃のわしは女の人が身の危険を感じるような
不穏なオーラを放出させていたのだろうか?
自分としては愁いを帯びた文学青年のつもり
だったんだけど( ̄▽ ̄)
芥川賞作家、津村記久子は「気安い顔の災難」という
エッセイのなかで自分が方々で国籍を問わずいろんな
人から道を訊かれ、話しかけられる「道訊かれ顔」で
あり、「話しかけられ顔」の老舗であると書いている。
そして、「ふだん話しかけられない人からしたら
そんなやついるのかという様子だと思うし、
そのぐらい道を訊かれやすい人間、
話しかけられやすい人間とそうでない人の間に横たわる
断絶は大きい」と続けている。
たしかに言えてるわ。
なるほどな・・・
話し易さというのは
「気安い顔(どんな顔ですか!)」が重要なファクターと
なるのかもしれない。わしのようにまるで俳優のような
容貌だと敷居が高くて話しづらいと感じる人が多いんだね
きっと。(言うたもん勝ちじゃー(^^♪)
けれどそういうわしでもこれまで何度か道を
尋ねられたことはある。
サンパルのエレベーター事件と同じ頃だったと思う
けれど、やはり神戸、阪急三宮駅の北側の加納町あたりを
ガールフレンドとぶらぶらしていたときに
見知らぬおばあちゃんから
「国際会館へはどう行けばいいのか」と尋ねられて
国際会館の前まで案内したことがありました。
なんでも五木ひろしの公演を見に行くのだと
おっしゃってて、案内してもらったお礼にと言って
酢昆布をもらったのを覚えてる。
そういうふうに大昔のことを細部まで覚えているのは、
やっぱり強い印象として心に刻まれている
からなんだろうなあ。
サンパルのエレベーター事件はたいへん心外な悲しい
思い出として。
五木ひろしを見に行くというおばあちゃんと
国際会館を目指してフラワーロードをぶらぶら歩いた
記憶は、ささやかだけど誰かの役に立てたという
ほんわかした思い出として。
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