スピカ さんの日記
2023
2月
25
(土)
15:42
本文
山陽新幹線が開通したのは中学生のときで、
その新幹線の高架が視界を遮るようになるまでは
家から姫路城が見えていた。
お城は日常に溶け込んだ風景というばかりで
なく、自分の庭のようなものでもあった。
スケッチにセミ取り、キャッチボールに井戸端会議
、小学生の頃のわたしは自転車をこいで大手門をくぐり、
しょっちゅう三の丸広場に来ていた。
お金を持っているときは帰りに御座候に寄って
回転焼きを買い食いするのも楽しみのひとつだった。
子供の頃のお城は花見の時期と何かイベントがあるときを
除けば比較的閑散としていて、敷居の低い親しみやすい
場所であったのだけど、世界遺産に登録されて市が観光客の
誘致に力を入れ始めてからは少しづつ様相が変わっていった
ように思う。
敷居が高くなった・・と言うか、少なくとも昔のように
友人達と自転車を連ねてやって来ては、気兼ねなく
キャッチボールのできるような場所ではなくなって
しまった。
観光客で溢れ始めたお城の表側の雰囲気は日毎に
よそよそしくなっていって、いつの間にかわたしの足は
遠のいた。
以来お城に行くときはいつも裏側の方に回っている。
こちらには時間制限はあるものの、無料駐車場もあるし、
ほぼ地元民しかいないので昔のような気安さがあり
落ち着ける。
それに裏側から仰ぎ見る大天守というのもなかなか趣が
あって悪くない。
そんなお城周辺には忘れ難い思い出が山ほどある。。
内心気が進まないなぁと思いながらも付き合いで
ケンカに明け暮れていた中学時代のあれこれ。
獣臭漂う動物園をぐるぐる歩き回りながら早世した配偶者を
口説き続けた若かりし日のひとこま。
詩吟教室の花見の折り、持参のギターで中島みゆきの
「この世に二人だけ」を歌い、隣のグループからも
拍手喝采してもらって気分を良くした春の宵。
うれしいときも悲しいときも、
思い詰めていたときも、
殴られて血まみれだったときも(^_^;)、
いつもお城はそこにあった。
コロナで中止続きだった姫路城マラソンは明日2月26日、
4年ぶりに開催されます。
ジャムさん、がんばってね~(誰ですか!)
じつは1月の末に友だちが一人、わが街にやって来る予定
だった。牡蠣が食べたいというので風光明媚な室津の方に
行ってお腹いっぱい牡蠣を食べさせてあげようと既に
予約も済ませていた。
しかし間近になって不慮の事故で大怪我を負い計画は
キャンセルとなった。
牡蠣を堪能したあとはお城にも案内するつもりだった
のだけど入院は思いのほか長引き、牡蠣のシーズンは
終わってしまいそうである。
でもね、君。
牡蠣は終わってしまっても
お城はいつもそこにあるのだから。
元気になったらまたおいで。
「いやだ」
「嫌って言うな」
その新幹線の高架が視界を遮るようになるまでは
家から姫路城が見えていた。
お城は日常に溶け込んだ風景というばかりで
なく、自分の庭のようなものでもあった。
スケッチにセミ取り、キャッチボールに井戸端会議
、小学生の頃のわたしは自転車をこいで大手門をくぐり、
しょっちゅう三の丸広場に来ていた。
お金を持っているときは帰りに御座候に寄って
回転焼きを買い食いするのも楽しみのひとつだった。
子供の頃のお城は花見の時期と何かイベントがあるときを
除けば比較的閑散としていて、敷居の低い親しみやすい
場所であったのだけど、世界遺産に登録されて市が観光客の
誘致に力を入れ始めてからは少しづつ様相が変わっていった
ように思う。
敷居が高くなった・・と言うか、少なくとも昔のように
友人達と自転車を連ねてやって来ては、気兼ねなく
キャッチボールのできるような場所ではなくなって
しまった。
観光客で溢れ始めたお城の表側の雰囲気は日毎に
よそよそしくなっていって、いつの間にかわたしの足は
遠のいた。
以来お城に行くときはいつも裏側の方に回っている。
こちらには時間制限はあるものの、無料駐車場もあるし、
ほぼ地元民しかいないので昔のような気安さがあり
落ち着ける。
それに裏側から仰ぎ見る大天守というのもなかなか趣が
あって悪くない。
そんなお城周辺には忘れ難い思い出が山ほどある。。
内心気が進まないなぁと思いながらも付き合いで
ケンカに明け暮れていた中学時代のあれこれ。
獣臭漂う動物園をぐるぐる歩き回りながら早世した配偶者を
口説き続けた若かりし日のひとこま。
詩吟教室の花見の折り、持参のギターで中島みゆきの
「この世に二人だけ」を歌い、隣のグループからも
拍手喝采してもらって気分を良くした春の宵。
うれしいときも悲しいときも、
思い詰めていたときも、
殴られて血まみれだったときも(^_^;)、
いつもお城はそこにあった。
コロナで中止続きだった姫路城マラソンは明日2月26日、
4年ぶりに開催されます。
ジャムさん、がんばってね~(誰ですか!)
じつは1月の末に友だちが一人、わが街にやって来る予定
だった。牡蠣が食べたいというので風光明媚な室津の方に
行ってお腹いっぱい牡蠣を食べさせてあげようと既に
予約も済ませていた。
しかし間近になって不慮の事故で大怪我を負い計画は
キャンセルとなった。
牡蠣を堪能したあとはお城にも案内するつもりだった
のだけど入院は思いのほか長引き、牡蠣のシーズンは
終わってしまいそうである。
でもね、君。
牡蠣は終わってしまっても
お城はいつもそこにあるのだから。
元気になったらまたおいで。
「いやだ」
「嫌って言うな」
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