スピカ さんの日記
2022
10月
30
(日)
08:00
書店にて


本文
本好きの原点となったのは小学生のときに読んで
強い衝撃を受けた新美南吉「ごんぎつね」です。
あのときの感動が文学の世界の扉を開いてくれた
ように思う。
「あとで困るのは自分やで」
「やれば出来るのに何故やらない」
親や教師から口を酸っぱくして言われても勉強は
しなかったけれど、本はいつも傍にあった。
いつもなにかを読んでいた。
そしてそれは大人になっても変わらない習慣と
なっていったのだけど、考えてみたらここしばらく
本を買っていないのよなあ。
まったく読まなくなってしまった。
理由はわかっている。目の老化で文字を追うのが
しんどくなったのである。摂理とはいえ情けない。
ずっと裸眼で頑張ってきたけれど、そろそろ年貢の納め時
かも知れません。かっこいい老眼鏡を作らなけりゃ。
そんななか久しぶりに書店に行こうと思ったのは
新聞の書評欄に敬愛する津村記久子の作品が
紹介されていたからである。
その「やりなおし世界文学」は小説ではなくて
古今東西の名作を津村流に解説した一種の読書案内の
ような態の本です。
「ボヴァリー夫人」は前代未聞のダメな女?であるとか、
「ねじの回転」は家具の組み立ての話?などと、惹句に目を
通しているだけでニヤニヤしてしまうので、これはもう
是非読まなけりゃと近隣の書店の在庫を調べてみたら
二つ隣の市にある紀ノ国屋書店にたった1冊だけ
在庫があった。 ってことで、朝一で紀ノ国屋へGO~
けれど運悪く高速道路に上がってすぐに事故渋滞に
巻き込まれ、これは堪らんわーと下道に下りたら、同じように
渋滞を避けて下りてきた車、トラックでこちらも大渋滞。
その日は珍しく他にも用があり、時間の余裕がそれほど
なかったので、ここで紀ノ国屋行きは諦め、本はネットで
入手することにして引き返しました。
家の近くまで戻ってきて近所の書店を覗き、文庫本を一冊
購入。小川洋子、堀江敏幸共著の書簡形式の小説
「あとは切手を一枚貼るだけ」。本を買ったのはじつに
久しぶりのことです。
書店のレジで俺の前にいたお爺ちゃんは耳が遠いらしくて
店員さんの告げる代金をことごとく聞き間違え、まるで
コントを見ているようでした。
店員さん「1540円です」
お爺ちゃん「1520円?」
店員さん「1540円です」
お爺ちゃん「1550円?」
店員さん「1540円です」
お爺ちゃん「1510円?」
店員さん「1540万円です」
お爺ちゃん「冗談は顔だけにせえ」
俺「聞こえとるやないかい!」
強い衝撃を受けた新美南吉「ごんぎつね」です。
あのときの感動が文学の世界の扉を開いてくれた
ように思う。
「あとで困るのは自分やで」
「やれば出来るのに何故やらない」
親や教師から口を酸っぱくして言われても勉強は
しなかったけれど、本はいつも傍にあった。
いつもなにかを読んでいた。
そしてそれは大人になっても変わらない習慣と
なっていったのだけど、考えてみたらここしばらく
本を買っていないのよなあ。
まったく読まなくなってしまった。
理由はわかっている。目の老化で文字を追うのが
しんどくなったのである。摂理とはいえ情けない。
ずっと裸眼で頑張ってきたけれど、そろそろ年貢の納め時
かも知れません。かっこいい老眼鏡を作らなけりゃ。
そんななか久しぶりに書店に行こうと思ったのは
新聞の書評欄に敬愛する津村記久子の作品が
紹介されていたからである。
その「やりなおし世界文学」は小説ではなくて
古今東西の名作を津村流に解説した一種の読書案内の
ような態の本です。
「ボヴァリー夫人」は前代未聞のダメな女?であるとか、
「ねじの回転」は家具の組み立ての話?などと、惹句に目を
通しているだけでニヤニヤしてしまうので、これはもう
是非読まなけりゃと近隣の書店の在庫を調べてみたら
二つ隣の市にある紀ノ国屋書店にたった1冊だけ
在庫があった。 ってことで、朝一で紀ノ国屋へGO~
けれど運悪く高速道路に上がってすぐに事故渋滞に
巻き込まれ、これは堪らんわーと下道に下りたら、同じように
渋滞を避けて下りてきた車、トラックでこちらも大渋滞。
その日は珍しく他にも用があり、時間の余裕がそれほど
なかったので、ここで紀ノ国屋行きは諦め、本はネットで
入手することにして引き返しました。
家の近くまで戻ってきて近所の書店を覗き、文庫本を一冊
購入。小川洋子、堀江敏幸共著の書簡形式の小説
「あとは切手を一枚貼るだけ」。本を買ったのはじつに
久しぶりのことです。
書店のレジで俺の前にいたお爺ちゃんは耳が遠いらしくて
店員さんの告げる代金をことごとく聞き間違え、まるで
コントを見ているようでした。
店員さん「1540円です」
お爺ちゃん「1520円?」
店員さん「1540円です」
お爺ちゃん「1550円?」
店員さん「1540円です」
お爺ちゃん「1510円?」
店員さん「1540万円です」
お爺ちゃん「冗談は顔だけにせえ」
俺「聞こえとるやないかい!」
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