紅薔薇 さんの日記
2022
8月
31
(水)
18:35
本文
言わずと知れた
アルベール・カミュの異邦人の
有名すぎる冒頭句。
ちゃっかり盗用、笑
お昼頃
今出先なのですが
母が呼吸してない、との連絡があったので
帰宅するところです。
念のため明日の麻雀の予約、キャンセルで。
というラインが入った。
呼吸してない
鈍感な私も、一瞬ゾワっとした。
S家のお母様
御歳105歳。
数年前から寝たきりで意識もはっきりしない。
一日中うつらうつらしていた。
食事も自力では摂れず処置をした。
昔の田舎の大きなお家。
その一室に床を伸べて寝かせ、
24時間365日、
昼も夜も3時間毎にオシメの交換をし、
床ずれを防ぐために体位を変え、と
家族総出で交代でお世話をしていた。
誰かが必ずそばにいるシフトを敷き、
一人にはさせなかった。
親類縁者が皆同居もしくは近くに住んでいる
昔ながらの田舎の大家族だからこそ、か。
夫さんのお母さんなので
夫さんは小さくなっていた、笑
買い物をし、しょっちゅう妻さんを食事に連れ出し、
麻雀も許可をもらって、来ていた。
電話で、急だけど明日来られる?と聞くと
ちょっと待って、と
電話口の向こうの妻さんに
明日、行ってもいいかな、とお伺いを立てていた。
麻雀が終わると
今終わったけど、何か買って帰ろうか?
と必ずカエルコール、笑
この気遣いは大切に潤滑油。
病院なり施設なりに入れたほうが安心だし、
奥さんも楽だろうに。
寝たきりで息してるだけ、なんて
本人も早く逝ってしまいたいだろうね。
生きてる、っていえるのかなあ。
楽しみの何もない、なんて自分は嫌だね。
などと、世間様はいろいろ言う。
雑音は、放っておこう。
S家にはS家のやり方で良い。
みんなが自分の役割を決め、動き、
お母さんの世話を含めた日常を送る。
意識なんてなくても
輪の中心にはお母さんがいる。
寝たきりゴッドマザー、だ。
そして、夕方
母が亡くなりました。
当分、麻雀お休みします、とラインがきた。
ご丁寧に恐れ入ります。
御愁傷様でございました。
皆さん、よく頑張られました。
お母様のお世話をみんなで担って
そして最期を看取ったこと、は
きっと皆さんの胸に何かを残すはず。
寝たきりゴッドマザーの最後の教え。
大正、昭和、平成、令和と4世代を生き抜いた
一人の女性の人生の幕が、今日、降りた。
大先輩。
どうぞ引き続きゆっくりお休みください。
ちなみに私は
象の墓場のようなところで
誰にも知られず、看取られず、
安らかに息を引き取り、
バクテリアに分解されて朽ち果てたい、と願う。
誰かに、死んでいくところを見ていられるのは
真っ平御免蒙りたい。
あ、医者だけは仕方がないか。
痛かったら鎮痛剤を処方してもらいたいから、笑
アルベール・カミュの異邦人の
有名すぎる冒頭句。
ちゃっかり盗用、笑
お昼頃
今出先なのですが
母が呼吸してない、との連絡があったので
帰宅するところです。
念のため明日の麻雀の予約、キャンセルで。
というラインが入った。
呼吸してない
鈍感な私も、一瞬ゾワっとした。
S家のお母様
御歳105歳。
数年前から寝たきりで意識もはっきりしない。
一日中うつらうつらしていた。
食事も自力では摂れず処置をした。
昔の田舎の大きなお家。
その一室に床を伸べて寝かせ、
24時間365日、
昼も夜も3時間毎にオシメの交換をし、
床ずれを防ぐために体位を変え、と
家族総出で交代でお世話をしていた。
誰かが必ずそばにいるシフトを敷き、
一人にはさせなかった。
親類縁者が皆同居もしくは近くに住んでいる
昔ながらの田舎の大家族だからこそ、か。
夫さんのお母さんなので
夫さんは小さくなっていた、笑
買い物をし、しょっちゅう妻さんを食事に連れ出し、
麻雀も許可をもらって、来ていた。
電話で、急だけど明日来られる?と聞くと
ちょっと待って、と
電話口の向こうの妻さんに
明日、行ってもいいかな、とお伺いを立てていた。
麻雀が終わると
今終わったけど、何か買って帰ろうか?
と必ずカエルコール、笑
この気遣いは大切に潤滑油。
病院なり施設なりに入れたほうが安心だし、
奥さんも楽だろうに。
寝たきりで息してるだけ、なんて
本人も早く逝ってしまいたいだろうね。
生きてる、っていえるのかなあ。
楽しみの何もない、なんて自分は嫌だね。
などと、世間様はいろいろ言う。
雑音は、放っておこう。
S家にはS家のやり方で良い。
みんなが自分の役割を決め、動き、
お母さんの世話を含めた日常を送る。
意識なんてなくても
輪の中心にはお母さんがいる。
寝たきりゴッドマザー、だ。
そして、夕方
母が亡くなりました。
当分、麻雀お休みします、とラインがきた。
ご丁寧に恐れ入ります。
御愁傷様でございました。
皆さん、よく頑張られました。
お母様のお世話をみんなで担って
そして最期を看取ったこと、は
きっと皆さんの胸に何かを残すはず。
寝たきりゴッドマザーの最後の教え。
大正、昭和、平成、令和と4世代を生き抜いた
一人の女性の人生の幕が、今日、降りた。
大先輩。
どうぞ引き続きゆっくりお休みください。
ちなみに私は
象の墓場のようなところで
誰にも知られず、看取られず、
安らかに息を引き取り、
バクテリアに分解されて朽ち果てたい、と願う。
誰かに、死んでいくところを見ていられるのは
真っ平御免蒙りたい。
あ、医者だけは仕方がないか。
痛かったら鎮痛剤を処方してもらいたいから、笑
閲覧(392)
カテゴリー | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
コメントを書く |
---|
コメントを書くにはログインが必要です。 |