ひろひろ48 さんの日記
2022
6月
12
(日)
19:53
本文
暗い話じゃなくて、明るい話がいいね。ちょっとあったかいという感じの。
ここ最近の朝刊のコラム「あけくれ」から3話:
「夕焼け」by 渡辺圭子さん(74)千葉県主婦
夕焼けは夏の季語で「夕焼」と送りがなは付けないと、俳句仲間の友よりラインあり。
ある日の夕焼けがよみがえる。重たげな雲が重なり、あんなドラマチックな夕焼けは初めてだった。
早番のパートの帰り、乗降客に押され最寄り駅の改札を出ると、前方に燃えるような濃い紅色の夕焼けが広がっていた。立ち止まって眺めていると、後ろから男性の声。「見事な夕焼けなのに、見ているのはあなたと私だけですよ」
クロックスのサンダルでズルズル歩くのをお見かけしたことのある近所の方。ご病気と聞いていたが、話したことはない。暗くなるまでの数十分、会話の内容は忘れてしまったが二人だけの良質な時間であった。夫との初デートから半世紀越しの高揚感。その後は顔を合わせることもなく、一年後に彼の死を知った。
間もなく後期高齢者の私の最後から2番目のデートだったか。最後はどんなドラマがあるのだろうか。夕焼けを見ながら思う。
<引用以上>
夕焼けって、つい見つめてしまう。卒業して関東に出てくるまでは、ずーっと、明石の海、瀬戸内の海に沈む夕日を見つめていたなぁ。もう随分むかし読んだ本で、夜間中学の話、いろんな理由で義務教育も満足に受けられなくて字が読めない高齢の方、字が読めない、書けないので、履歴書も書けなくて、仕事を得るのも苦労された方が多かった。夜間中学で読み書きができるようになって、周りの景気が変わったそうです。街並み、そして、夕焼けを「夕焼け」としてほんときれいだと感じられるようになったと。
別の話題「みっちゃん」by 仁藤千代子さん(77)川崎市
仲良し6人組の一番健康だった一人が逝ってしまった。
17才から60年間、いさかいもなく楽しいお付き合いをしてきた。結婚後も2ケ月に一度は、おのおのの家を回り、子どもたちを交えて時には20人以上にもなり、料理を作るのも大変だった。
子どもから手が離れ、外で会えるようになった。二ケ月に一度、決まって日比谷シャンテで会食し、続けてカラオケ店で4時間ものおしゃべりに花が咲いた。
新型コロナ禍で2年半も会えず、そろそろ再開かと思っていた折の訃報に涙が止まらなかった。
私たちはまだ若い、死のことなんて考えていなかった。思えば77歳よ。いつまでも17歳の心、体ではないのだ。寂しい気持ちになる。残った私たち5人、足腰が弱ってきてるが、体に気をつけながら、なるべく会う機会を作ろうと
約束した。
一足先に逝ってしまったみっちゃん、ありがとう!安らかにね。
<引用以上>
悲しい事だろうけど、うらやましくもあるよね。男同士じゃ、なかなか、こうはいきません。それに、ほんとに80代で亡くなる男性多いですから、いまできることは、今のうちにですね。
もう一話「Pと私」by 定地純子さん(97)千葉県
トリの頭脳とヒトの頭脳は違うと思うが、時々一致する。相手はオカメインコのオス。通称P.私より記憶力抜群でリズム感もいうことなし。しゃべらないのが玉にきず。私の一挙手一投足を小さな黒目で見張っている。うれしいよいな重荷のような。抱っこsたいが、人の手が大嫌い。偶然かもしれないが、昨日、20分したら起こしてね、と指を二本立てて昼寝をしたら、25分たって起こしてくれた。
カゴの掃除は必須。おちょこでのむ水に、夏は氷片を一つ。それが切れると催促がましく、さびたような声、ご機嫌な時はボーイソプラノ。
最近、カボチャの種を与える。硬い皮をむくのは根気が要る。洗って4~5日干して、老人向けの一仕事。短気な方には勧めない。餌のなかに煮干しの頭とカボチャの種を入れてみると、煮干しと種をかわりばんこにたべている。
私が買い物に出かけるのも嫌で、途端に固まる。たかがトリとは言えなくて。
<引用以上>
すごいね、この人97歳ですよ。観察力も、文章力もすごい。買い物もご自分でされるんですね。Pちゃんが目に浮かぶようで、やりとりがほほえましいというか。
ここ最近の朝刊のコラム「あけくれ」から3話:
「夕焼け」by 渡辺圭子さん(74)千葉県主婦
夕焼けは夏の季語で「夕焼」と送りがなは付けないと、俳句仲間の友よりラインあり。
ある日の夕焼けがよみがえる。重たげな雲が重なり、あんなドラマチックな夕焼けは初めてだった。
早番のパートの帰り、乗降客に押され最寄り駅の改札を出ると、前方に燃えるような濃い紅色の夕焼けが広がっていた。立ち止まって眺めていると、後ろから男性の声。「見事な夕焼けなのに、見ているのはあなたと私だけですよ」
クロックスのサンダルでズルズル歩くのをお見かけしたことのある近所の方。ご病気と聞いていたが、話したことはない。暗くなるまでの数十分、会話の内容は忘れてしまったが二人だけの良質な時間であった。夫との初デートから半世紀越しの高揚感。その後は顔を合わせることもなく、一年後に彼の死を知った。
間もなく後期高齢者の私の最後から2番目のデートだったか。最後はどんなドラマがあるのだろうか。夕焼けを見ながら思う。
<引用以上>
夕焼けって、つい見つめてしまう。卒業して関東に出てくるまでは、ずーっと、明石の海、瀬戸内の海に沈む夕日を見つめていたなぁ。もう随分むかし読んだ本で、夜間中学の話、いろんな理由で義務教育も満足に受けられなくて字が読めない高齢の方、字が読めない、書けないので、履歴書も書けなくて、仕事を得るのも苦労された方が多かった。夜間中学で読み書きができるようになって、周りの景気が変わったそうです。街並み、そして、夕焼けを「夕焼け」としてほんときれいだと感じられるようになったと。
別の話題「みっちゃん」by 仁藤千代子さん(77)川崎市
仲良し6人組の一番健康だった一人が逝ってしまった。
17才から60年間、いさかいもなく楽しいお付き合いをしてきた。結婚後も2ケ月に一度は、おのおのの家を回り、子どもたちを交えて時には20人以上にもなり、料理を作るのも大変だった。
子どもから手が離れ、外で会えるようになった。二ケ月に一度、決まって日比谷シャンテで会食し、続けてカラオケ店で4時間ものおしゃべりに花が咲いた。
新型コロナ禍で2年半も会えず、そろそろ再開かと思っていた折の訃報に涙が止まらなかった。
私たちはまだ若い、死のことなんて考えていなかった。思えば77歳よ。いつまでも17歳の心、体ではないのだ。寂しい気持ちになる。残った私たち5人、足腰が弱ってきてるが、体に気をつけながら、なるべく会う機会を作ろうと
約束した。
一足先に逝ってしまったみっちゃん、ありがとう!安らかにね。
<引用以上>
悲しい事だろうけど、うらやましくもあるよね。男同士じゃ、なかなか、こうはいきません。それに、ほんとに80代で亡くなる男性多いですから、いまできることは、今のうちにですね。
もう一話「Pと私」by 定地純子さん(97)千葉県
トリの頭脳とヒトの頭脳は違うと思うが、時々一致する。相手はオカメインコのオス。通称P.私より記憶力抜群でリズム感もいうことなし。しゃべらないのが玉にきず。私の一挙手一投足を小さな黒目で見張っている。うれしいよいな重荷のような。抱っこsたいが、人の手が大嫌い。偶然かもしれないが、昨日、20分したら起こしてね、と指を二本立てて昼寝をしたら、25分たって起こしてくれた。
カゴの掃除は必須。おちょこでのむ水に、夏は氷片を一つ。それが切れると催促がましく、さびたような声、ご機嫌な時はボーイソプラノ。
最近、カボチャの種を与える。硬い皮をむくのは根気が要る。洗って4~5日干して、老人向けの一仕事。短気な方には勧めない。餌のなかに煮干しの頭とカボチャの種を入れてみると、煮干しと種をかわりばんこにたべている。
私が買い物に出かけるのも嫌で、途端に固まる。たかがトリとは言えなくて。
<引用以上>
すごいね、この人97歳ですよ。観察力も、文章力もすごい。買い物もご自分でされるんですね。Pちゃんが目に浮かぶようで、やりとりがほほえましいというか。
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