ひろひろ48 さんの日記
2022
5月
22
(日)
19:52
本文
いま、介護ホームでバイトし始めてもう7年だ。そのころからの入居者さんで、元気な方もおられます。みなさん、いろんな介護レベルで入居されます。50代後半の男性の方、脳腫瘍で要介護になり、治る見込みがなく一時的な入居で、初めは元気に歩かれたけど、進行も早く数か月で車いすから、自宅での看取りで退去されました。
認知症以外の要介護では、自立のかたも、車いすのかたも、長生きされてます。80代から90代の方が多いです。100代のかたも十数人おられます。
認知症で入居された方は、数年でかなり進行します。自立歩行できた方が、車いすになってしまいます。表情もなくなってきて、言葉もだんだん話さなくなります。自分の身内だとしたら、辛いと思います。
そんななかでも、妻との歩を俳句にし、句集を出した方がおられ記事が、素敵な俳句とともに紹介されたので、送ります。
認知症の妻との歩み紡ぐ 川崎の元小学校長の俳人が句集 彼女の世界「壊れていない」
元小学校長で俳人の小山(おやま)正見さん(74)=川崎市=が、10年前に妻が認知症になってからの日々を詠んだ句集「大花野(おおはなの)」=写真、朔(さく)出版=を出した。変わりゆく妻に戸惑い、手探りで接する小山さんの姿や、長い年月を共にする夫妻の間に流れる感情が伝わる36句を収めた。小山さんは「できないことが増えたとしても、その人自身の世界は、あり続ける。『大花野』にはそんな思いをこめた」と話す。 (小林由比)
東京都江東区の小学校長だった五十代後半から小学生への俳句教育の普及を始め、退職後も力を注いできた小山さん。2011年には、自身の句作にも本格的に取り組み始めた。妻・邦子さん(74)の異変に気づいたのは、翌年の秋だった。頼まれた買い物をして帰宅すると「頼んでないわよ」と言われた。その後も気になる言動が続いた末、脳が萎縮するアルツハイマー型の認知症と診断された。
・十二月八日CTスキャンの脳画像
・冬木影アルツハイマーてふ病
その後数年間は薬の効果もあり家事や外出もできたが、四年ほど前から急速に症状が進んだ。隣に寝ているはずの邦子さんがおらず、慌てて捜しに出たことも。邦子さんが「家の中に虫がいる」と言い張ることもあった。アルツハイマー型で幻覚は珍しい症状のため、「一人一人出てくる症状は違い、病気も個性なんだな、と思った」。
・長き夜や妻の寝息を確かむる
・壁の蟲(むし)居座り続く神無月
小山さん夫妻は同じ大学に通っていた十九歳の時から交際を始めた。1072年に結婚、二人の子を育てた。邦子さんも教員を経た後、雑誌編集の仕事などにも携わった。だが病になり、できないことが徐々に増えると「もう何もできない」と思い詰めるようになった。
「僕自身、仕事での成果や、何事かをやり遂げることこそが生きる意味だと思ってきた。でも人生観が変わった。そんなものどうでもいい、ただ妻がいてくれるだけでいいじゃないかと」
・あどけなき妻の破顔や蓮(はす)の花
・憚(はばか)らず肩を抱きし冬の道
戸惑いも多かった。邦子さんは、雨が降った時も、さっきしたばかりでも、自宅前の草花に水をやり続けることにこだわった。その変わりゆく姿や、慣れない介護にイライラし、妻を怒鳴る日も少なくなかった。
・荒梅雨の花に水やる君と居て
・身代はりの風船数多(あまた)数多割る
そんな小山さんを支えたのは、公的な介護サービスのほか、邦子さんの友人たちだった。「多くの人に頼ることができ、恵まれていた」。目が離せない邦子さんを見守ってもらったり、集まった友人たちと食事しながら語らったりするひとときはありがたかった。
・一時を委ね小春のカフェ・オ・レ
邦子さんは昨年秋から、自宅近くのグループホームで暮らす。意思疎通が難しくなる中でも、小山さんは可能な限り通って共に過ごし、語る時間を大切にしている。
「認知症になると人間が壊れていくという考えがあるが、そうは思わない。コミュニケーションの通路は狭まっても、その人自身の世界が狭まっているわけじゃない」と小山さん。
「彼女の世界がどんなふうであるのかは分からない。けれど、花に満ちているものであってほしい」
・ここはどこあなたはだあれ大花野
認知症以外の要介護では、自立のかたも、車いすのかたも、長生きされてます。80代から90代の方が多いです。100代のかたも十数人おられます。
認知症で入居された方は、数年でかなり進行します。自立歩行できた方が、車いすになってしまいます。表情もなくなってきて、言葉もだんだん話さなくなります。自分の身内だとしたら、辛いと思います。
そんななかでも、妻との歩を俳句にし、句集を出した方がおられ記事が、素敵な俳句とともに紹介されたので、送ります。
認知症の妻との歩み紡ぐ 川崎の元小学校長の俳人が句集 彼女の世界「壊れていない」
元小学校長で俳人の小山(おやま)正見さん(74)=川崎市=が、10年前に妻が認知症になってからの日々を詠んだ句集「大花野(おおはなの)」=写真、朔(さく)出版=を出した。変わりゆく妻に戸惑い、手探りで接する小山さんの姿や、長い年月を共にする夫妻の間に流れる感情が伝わる36句を収めた。小山さんは「できないことが増えたとしても、その人自身の世界は、あり続ける。『大花野』にはそんな思いをこめた」と話す。 (小林由比)
東京都江東区の小学校長だった五十代後半から小学生への俳句教育の普及を始め、退職後も力を注いできた小山さん。2011年には、自身の句作にも本格的に取り組み始めた。妻・邦子さん(74)の異変に気づいたのは、翌年の秋だった。頼まれた買い物をして帰宅すると「頼んでないわよ」と言われた。その後も気になる言動が続いた末、脳が萎縮するアルツハイマー型の認知症と診断された。
・十二月八日CTスキャンの脳画像
・冬木影アルツハイマーてふ病
その後数年間は薬の効果もあり家事や外出もできたが、四年ほど前から急速に症状が進んだ。隣に寝ているはずの邦子さんがおらず、慌てて捜しに出たことも。邦子さんが「家の中に虫がいる」と言い張ることもあった。アルツハイマー型で幻覚は珍しい症状のため、「一人一人出てくる症状は違い、病気も個性なんだな、と思った」。
・長き夜や妻の寝息を確かむる
・壁の蟲(むし)居座り続く神無月
小山さん夫妻は同じ大学に通っていた十九歳の時から交際を始めた。1072年に結婚、二人の子を育てた。邦子さんも教員を経た後、雑誌編集の仕事などにも携わった。だが病になり、できないことが徐々に増えると「もう何もできない」と思い詰めるようになった。
「僕自身、仕事での成果や、何事かをやり遂げることこそが生きる意味だと思ってきた。でも人生観が変わった。そんなものどうでもいい、ただ妻がいてくれるだけでいいじゃないかと」
・あどけなき妻の破顔や蓮(はす)の花
・憚(はばか)らず肩を抱きし冬の道
戸惑いも多かった。邦子さんは、雨が降った時も、さっきしたばかりでも、自宅前の草花に水をやり続けることにこだわった。その変わりゆく姿や、慣れない介護にイライラし、妻を怒鳴る日も少なくなかった。
・荒梅雨の花に水やる君と居て
・身代はりの風船数多(あまた)数多割る
そんな小山さんを支えたのは、公的な介護サービスのほか、邦子さんの友人たちだった。「多くの人に頼ることができ、恵まれていた」。目が離せない邦子さんを見守ってもらったり、集まった友人たちと食事しながら語らったりするひとときはありがたかった。
・一時を委ね小春のカフェ・オ・レ
邦子さんは昨年秋から、自宅近くのグループホームで暮らす。意思疎通が難しくなる中でも、小山さんは可能な限り通って共に過ごし、語る時間を大切にしている。
「認知症になると人間が壊れていくという考えがあるが、そうは思わない。コミュニケーションの通路は狭まっても、その人自身の世界が狭まっているわけじゃない」と小山さん。
「彼女の世界がどんなふうであるのかは分からない。けれど、花に満ちているものであってほしい」
・ここはどこあなたはだあれ大花野
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