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比較的よく話をする近所の同年代の女性が
日陰のベンチで涼んでいるところに通りがかり、挨拶して通り過ぎようとしたら、泣いているのに気付いた。

｢聞いて。孫に２年も会えなくて淋しい」

お嬢さんの嫁ぎ先は北関東の閉鎖的な土地で
コロナ禍での里帰りなどとんでもない、
こちらから行くのもやめて、と言うそうだ。

ああ、ちょうど１年前もお盆の頃そんなことを言ってたっけ。まだ会えていないのね


かわいい盛りの孫の成長を少しでも見たい、この連休にどうしても訪ねたいと主張して、ご主人に怒られて家を飛び出してきたそうだ。

私は東京から出たことがないので
そんなものですか…つらいですねえ。
としか言えない。

けれど明日は何があるかわからない。
コロナが収束するまでは我慢と言っても
果たして完全収束はあり得るのか？

時には思い切りも必要では？

もちろん、娘さんを困惑させたくない気持ちはわかるけれど
会えない理由が近所の目ならば
そんなものは割り切れないか？

私から見たらもどかしい。
泣くほど会いたいのを我慢する理由が見当たらない。

リスクはあれど、確率的には感染しない確率が高いわけだし。
万が一、を恐れていたら何もできない。

もちろん、お嬢さん自身の意志で拒むなら話は別だけどお嬢さんにも葛藤があるらしいので
私なら絶対行きます！！！とだけ言って別れた。