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何かの仕事に就いている時など、対面したことの無い人と電話やメールで何度も遣り取りをするということがある。そのような遣り取りを続けるうちに次第に「この人はこういう容姿でこういう性格で……」という勝手なイメージが私の内面に形成されてゆく。別に仕事そのものにそのようなイメージは必要でないので不思議な現象だと思う。
当然このイメージは大きく外れることも多く、例えばかつて私が「いかにも堅実な印象の、プレスの効いたシャツとネクタイの似合う細身の30代男性。髪型はたぶんツーブロック」だと想像していたある医療ケースワーカーは、実際に対面してみると大柄で筋肉質の肉体をショッキングピンクの上下に包みその上に白衣を着た、頭髪も眉毛も無い人で、30代の男性ということしか的中していなかった。
ただこの時に先方は先方で私が用件を済ませて去った後に「電話だと真面目そうなのに会ってみたらバンドマンみたいな福祉職員が来た」という話をしていたらしいので、対面したことの無い相手の勝手なイメージを作り上げるのは私に限ったことではないのかもしれない。

ハピスロ世代においても私は気軽に人様のプロフィールを拝見するほうで、書かれていることからまた勝手に「この人はたぶんこういう容姿でこういう性格で……」と想像している。容姿はともかく性格などというあやふやなものについての想像は仮にその人と実際に対面して話す機会が生じたとしても的中するもしないも永遠に云えないことだと思うのだが、想像を巡らそうとしてしているのではなく自分でも止められないようなところで想像が巡っているものなので、私などにいろいろ想像されたくないとは思うがどうか少し大目に見て頂きたい。

このイメージの暴走を止められないものか思案することもあるものの、おそらく相手が何者であるかを想定しておきたいとか、何らかの具体像を描かないと相手を人として認知し難い等の心のはたらきとも関係しているような気がするので難しそうに感じている。

会ったことも無い私から「私は会ったことも無いあなたについてこのような勝手な想像をしています」と言われたところで言われたほうは困るだろうと思いつつ、今後も続くであろうことであり、また私の考えるよりもありふれたことかもしれないとも思ったので、今日はこのことを書きたかった。