tinc さんの日記
2021
4月
24
(土)
07:32
本文
私は現在ある福祉団体に勤務している。小規模の団体であるので個々の職員の業務範囲は広範になりがちで、その職員の得手不得手等の特性や出勤シフトの関係で特定の職員に負荷が偏ることも多い。
入職後暫くから最近までの私は担当業務量が自身の能力の限界を超過した状態にあり、事務処理に時間を割かざるを得ないために施設利用者の対応を十全に行えないことや、入居施設の人員として配置されている時間帯に就労支援施設の業務を行う等制度上適切でない業務形態に陥ることがあった。この状態が継続することは当然望ましくないため一昨日に理事長と会い、状況改善の方法について相談を行った。
理事長は私に負荷の集中する状況があることを認識したとして私に謝罪の言葉を述べた。私は多忙を理由に担当業務の品質を低下させていることを謝罪した。
その後現況と今後目指すべき方向について話し合う中で、双方に共通する意見として事務処理に専従する職員が必要であるということがあった。理事長からは現在団体に在籍する職員の中で最も事務処理に長けているのは私であるため、当面の間私が在宅にて事務処理に専従することを希望するということが述べられた。
福祉職員として利用者の直接支援に従事するという私の希望とは異なる提案であったものの、福祉事業において事務処理の誤りや遅滞は利用者の不利益に直結する事態となることが多く私としてもその重要性を痛感するところであったのでこれを承諾し、私は来週以降自宅にリモートワーク環境を整備して在宅での事務業務を主な担当範囲とすることとなった。
理事長と面談する中で私は繰り返し自身の利用者対応の不足について詫びた。それに対し理事長から返ってきたのは「率直に言うと、福祉業の経験の浅いあなたに利用者対応の卓越を当初から期待していない。一般企業等での就労経験に乏しい福祉他分野からの転職者で大半が構成されるこの団体にあって、あなたへ期待することは行政や納税者からの理解を得られる適切な団体運営に貢献することである。認識に齟齬があったことについてはこちらの責任であるのでお詫びするし、仮にあなたの利用者対応に不足があったとしてそれは当初から想定されていたことであるので気に病まないようにしてほしい」との内容であった。
私はその言葉を聞くまで「全業務を高水準で行うこと」が自身に期待されていることであると漠然と思っていたので、好きな仕事ではあるけれども大きな重圧を感じながら労働していたところがあった。今回の変更で私の負荷は軽減され、今までとは別の方向から利用者の福祉への貢献を求められることになる。
職場に限らず人間は他者へ何かを期待したり他者から何かを期待されたりするものである。ある程度友好的な関係においては他者からの期待に応えることで双方良い結果を得ることもできるが、そのためには最初に何を期待し何を期待されているのかを把握する必要がある。
私は他者が自分の期待に応えない場合には簡単に失望せず、自身の期待する内容や期待する相手について誤った理解が無いかをもっと考えるようにしようと思う。他人に期待してはならないわけではないとはいえ、漠然と期待ばかりしていて物事がうまくゆくほど世の中は私に都合よくできていない。
入職後暫くから最近までの私は担当業務量が自身の能力の限界を超過した状態にあり、事務処理に時間を割かざるを得ないために施設利用者の対応を十全に行えないことや、入居施設の人員として配置されている時間帯に就労支援施設の業務を行う等制度上適切でない業務形態に陥ることがあった。この状態が継続することは当然望ましくないため一昨日に理事長と会い、状況改善の方法について相談を行った。
理事長は私に負荷の集中する状況があることを認識したとして私に謝罪の言葉を述べた。私は多忙を理由に担当業務の品質を低下させていることを謝罪した。
その後現況と今後目指すべき方向について話し合う中で、双方に共通する意見として事務処理に専従する職員が必要であるということがあった。理事長からは現在団体に在籍する職員の中で最も事務処理に長けているのは私であるため、当面の間私が在宅にて事務処理に専従することを希望するということが述べられた。
福祉職員として利用者の直接支援に従事するという私の希望とは異なる提案であったものの、福祉事業において事務処理の誤りや遅滞は利用者の不利益に直結する事態となることが多く私としてもその重要性を痛感するところであったのでこれを承諾し、私は来週以降自宅にリモートワーク環境を整備して在宅での事務業務を主な担当範囲とすることとなった。
理事長と面談する中で私は繰り返し自身の利用者対応の不足について詫びた。それに対し理事長から返ってきたのは「率直に言うと、福祉業の経験の浅いあなたに利用者対応の卓越を当初から期待していない。一般企業等での就労経験に乏しい福祉他分野からの転職者で大半が構成されるこの団体にあって、あなたへ期待することは行政や納税者からの理解を得られる適切な団体運営に貢献することである。認識に齟齬があったことについてはこちらの責任であるのでお詫びするし、仮にあなたの利用者対応に不足があったとしてそれは当初から想定されていたことであるので気に病まないようにしてほしい」との内容であった。
私はその言葉を聞くまで「全業務を高水準で行うこと」が自身に期待されていることであると漠然と思っていたので、好きな仕事ではあるけれども大きな重圧を感じながら労働していたところがあった。今回の変更で私の負荷は軽減され、今までとは別の方向から利用者の福祉への貢献を求められることになる。
職場に限らず人間は他者へ何かを期待したり他者から何かを期待されたりするものである。ある程度友好的な関係においては他者からの期待に応えることで双方良い結果を得ることもできるが、そのためには最初に何を期待し何を期待されているのかを把握する必要がある。
私は他者が自分の期待に応えない場合には簡単に失望せず、自身の期待する内容や期待する相手について誤った理解が無いかをもっと考えるようにしようと思う。他人に期待してはならないわけではないとはいえ、漠然と期待ばかりしていて物事がうまくゆくほど世の中は私に都合よくできていない。
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