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ハッキリ言ってしまえば。
小学校時代の頃の昔話しは語りたくない。
それでも、唯一小学校の頃の大事件になった
話しを思い切って書いてみる事にしたい。

それは確か･･･5年生の時やったかなと思う。
書道の時間が終わり、墨汁の付いた筆を私は
教室外の細長い流し台で洗おうとして外に出た。
一応決まりで、流し台が汚れる為に基本的には
筆は洗ってもよいが、硯に残った墨汁は半紙で
ほぼ拭きとってから洗う事になっていた。
･･･が、出た時にその決まりを無視して3人程の
男の子が硯に残った墨汁をザーッと流していたではないか。
思わず、私はその男子に注意をした。
※本当は殆ど方言での喋りだが、出身地が少し
バレるので、標準語に直して書かせて頂く。

私｢ちょっと、なんで硯の墨を流すの？｣
男子｢うるせえな、ちょっとだけだろ？｣
私｢学級の決まりになってるでしょ？｣
注意したが、無視して尚も墨汁を流す行為を
止めなかった。
そこで、私の中でブチッと何かが切れた。

おもむろに私は、洗おうとした墨汁を含む筆を
思い切り、男子数人に向かって振り回した。
当然墨汁が飛び散り、顔から脚まで墨汁だらけ。
男子｢おい！何するんだよッ！｣
怒った男子達は、私に掴み掛かってきた。
そこですったもんだになり、当然私も墨まみれ。
･･･が、事はそれだけではなかった。
振り回した墨汁が教室の廊下から、壁から･･･
飛び散って悲惨な状態に変わり果てていた。
驚いたクラスメート達もそこに混ざって、もう何が何だか分からないカオスになり果てていた。
驚いた担任の先生が息せき切って飛んできた。

担任｢どうしたの！！コレは一体！｣
男子｢〇〇（私の旧姓）が僕に墨を投げてきた｣
担任｢えっ？！〇〇さん、本当なの？｣
私はもうその時は、白いブラウスもほぼ墨で
黒に近いグレーに迄なっていたと思う。
私｢はい、コイツが言う事を聞かず、墨汁を流す なと注意したのに聞かなかったから｣
担任｢ともかく･･･〇〇さん、これ見てッ！｣

教室の壁から硝子から、廊下から･･･あちこちに
流血ならぬ、流墨状態だった。

その後、汚れた所を担任と学級の皆で拭き取る
作業に追われた。
完全に綺麗にはならなかったが、何とかパッと見は拭き取れた様に思ったのだが･･･
勿論、その後こっぴどく担任と学年主任の先生に放課後私とその男子は残らされ、大目玉をくらったと思う。
一時は親に連絡が行き、損害賠償がどうたらに成りかかったらしいが･･･
話し合いの末、一応賠償はしなくて良くなったとは聞いた。

後にも先にも･･･
これが小学校時代の私の起こした大事件だ。
後から考えると、鬱屈していた小さな心が
爆発して流した、心の流血やった様に思う。
墨汁に託した黒い血･･･
勿論、しでかした事は許されるものでは無かったが･･･