tinc さんの日記
2021
1月
10
(日)
21:50
本文
私の勤務先は法定労働時間を大幅に超過、残業代は名目上のみの支給、精神論による問題解決を志向、という紛う方無きブラック企業である。そしてそこに勤務する私は大学を学部2年で中退後脈絡の無い転職を繰り返しその間2回の馘首を受け、運転免許も外語経理コンピューターその他何の資格も持たず、持つものは持病だけという雇用主と並んで見劣りしないブラック人材である。私は社会を私の生存を許し続けつつ、ブラック企業の存続を不可能にするものにしたい。企業には正反対の願望があろう。これではまるで互いに対する不満を常時延々と並べながらずるずると交際を続けるカップルのようで、害悪を再生産し続ける腐敗した蜜月関係と云えると思う。
昨日から勤務はフルリモートとなった。勤務環境に大きな変化が生じたためか疲労感が強いものの、電車に乗って通勤をする必要が無いということは有り難い。現場へ出向かなければ仕事にならない人々もたくさんいる。私が時に思うことだが人間社会において何も公平でなく何も自由でない。生きることは金で買うしかない。金を得るには命を削ることになる。己のみならず他の命をも。この世がブラックでなかったことがあるのだろうか。
視点を私の周辺のマイクロなところへ戻すと、自分がブラック人材故ブラック雇用主との付き合いも長くなり、その付き合い方がだんだんと洗練されてきていると自分で思うことがある。タイムカードのあるところなら隠れてコピーを取る。タイムカードを打刻した後に業務を命じられたらそのメモを残す。タイムカードも雇用契約書も渡さないところなら退職後に書面で要求する。法的根拠の無い誓約書には効力の無いことも理解した。そういう小技も身に着いたし心構えも今やそれなりのものである。上司から人格を否定されたところで血や涙の一滴も流れない。心を入れ変えると心にも無いことを言えば終わりであり、その遣り取りを幾度となく繰り返す双方ともに馬鹿に見えてたぶん双方内心で腹を抱えて笑っている。喜劇である。
フルリモート化された勤務形態はブラック企業側に不利である。サーバーに接続していた時間や受電した時刻が自動的に双方に残るからだ。労基や弁護士に対応を依頼するコストがそれによって得られるリターンを下回った時、ブラック人材である私が強いカードを手元に持つことになる。
今の勤務先のようなしょぼい相手に一度だけ損害を与えたところで私は利益よりも不利益のほうを多く被るのだが、行政あるいは司法の判断というものは記録に残り前例となるものなので、似た状況にある誰かの役に立つものに今後なるかもしれない。私と似た考えを持って似た行動を取る人が増えれば、いつの間にかブラック企業の現在保持している有利は目減りする可能性がある。経済活動が全体的に停滞している現在は好機とは云えないものの、それは今やることにこそ意義があると云える理由でもある。
物事は事前の準備で大方決まることも多い。企業を倒産させることは困難でも想定外の出費をさせることはできるかもしれないから、せいぜい準備をしておこうと思っているところである。
無能のくせに権利意識だけは強いこの性分には我ながら困っている。しかし有能な者のみが権利を持つという荒廃した社会に置かれるのはもっと困るし、何よりこのようなことを考える過程で法律や時事等に関して知識を得ようとするのは面白いので、つい熱中してしまうこともしばしばの昨今である。
昨日から勤務はフルリモートとなった。勤務環境に大きな変化が生じたためか疲労感が強いものの、電車に乗って通勤をする必要が無いということは有り難い。現場へ出向かなければ仕事にならない人々もたくさんいる。私が時に思うことだが人間社会において何も公平でなく何も自由でない。生きることは金で買うしかない。金を得るには命を削ることになる。己のみならず他の命をも。この世がブラックでなかったことがあるのだろうか。
視点を私の周辺のマイクロなところへ戻すと、自分がブラック人材故ブラック雇用主との付き合いも長くなり、その付き合い方がだんだんと洗練されてきていると自分で思うことがある。タイムカードのあるところなら隠れてコピーを取る。タイムカードを打刻した後に業務を命じられたらそのメモを残す。タイムカードも雇用契約書も渡さないところなら退職後に書面で要求する。法的根拠の無い誓約書には効力の無いことも理解した。そういう小技も身に着いたし心構えも今やそれなりのものである。上司から人格を否定されたところで血や涙の一滴も流れない。心を入れ変えると心にも無いことを言えば終わりであり、その遣り取りを幾度となく繰り返す双方ともに馬鹿に見えてたぶん双方内心で腹を抱えて笑っている。喜劇である。
フルリモート化された勤務形態はブラック企業側に不利である。サーバーに接続していた時間や受電した時刻が自動的に双方に残るからだ。労基や弁護士に対応を依頼するコストがそれによって得られるリターンを下回った時、ブラック人材である私が強いカードを手元に持つことになる。
今の勤務先のようなしょぼい相手に一度だけ損害を与えたところで私は利益よりも不利益のほうを多く被るのだが、行政あるいは司法の判断というものは記録に残り前例となるものなので、似た状況にある誰かの役に立つものに今後なるかもしれない。私と似た考えを持って似た行動を取る人が増えれば、いつの間にかブラック企業の現在保持している有利は目減りする可能性がある。経済活動が全体的に停滞している現在は好機とは云えないものの、それは今やることにこそ意義があると云える理由でもある。
物事は事前の準備で大方決まることも多い。企業を倒産させることは困難でも想定外の出費をさせることはできるかもしれないから、せいぜい準備をしておこうと思っているところである。
無能のくせに権利意識だけは強いこの性分には我ながら困っている。しかし有能な者のみが権利を持つという荒廃した社会に置かれるのはもっと困るし、何よりこのようなことを考える過程で法律や時事等に関して知識を得ようとするのは面白いので、つい熱中してしまうこともしばしばの昨今である。
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