風まかせ さんの日記
2020
10月
18
(日)
21:52
本文
句会の主宰者おつかれさまでした、」ありがとうございました。
「長生きは得でっせ」
どこかで読んだと思うが、ある高齢の俳人がおっしゃっていた。
ある意味においては、紆余曲折の千万里、行く程に行く程に近くなったり、遠くなったりといった人生のほうが俳句を詠むには、俳句に投影される経験がゆたかなものだから、向いているということもあるだろう。
とはいうものの、わが身をのぞくと、歳を重ねると感性が、若いころにくらべてであるが、柔軟でなくなってくるのも、公言したくはないが、事実であろう。
紆余曲折。若いころは、これをはき違えていたのであろう、あちらの土地に、遠くの国に、我が家は、まま勝手な「外遊」をさせてくれるような余裕はなかったので、あれもこれもと金になるバイトを渡り歩き、少し貯まると、大事件が起きたわけでもあるまいに「いざ鎌倉」と自分の尻を叩き、あちらの国へ、そちらの国へと飛び回り、これが人生「勝ち組」への道だと思い違いして、ドヤ顔の自己満足、地球の酔い心地などとほざいていたように思う。
聞き耳たてたわけではないが、女子会の会話から飛び出してきた話には、ドヤ顔はくすぐられて、ヘンな顔になった。
彼女は、恋愛をいくつもして、結婚して、子どもを産んで、仕事も続けて、旅行もあちこちとたのしみ、おしゃれをしておいしいもの食べて、そうだな、できればもう一回くらい結婚してなどと、フルコースにダブルのデザートがつくような人生がいいなあ、とぬかしていらっしゃる。
もともと人生には、運動会ではあるまいに、勝ちも負けもないものだが、旅する勝ち組志向も、フルコースにおまけつくような人生も、とうてい勝ち組と思えない。
たしかに選択肢の多い人生は、一見ゆたかにみえるかもしれん。
親が決めた相手と結婚して一生涯その家に仕える人生は、件の女子会では考えられないだろう。
でもちょっと待てよ、お金に余裕があって、しょっちゅう海外旅行していれば見聞がふえて、よりゆたかな人生をおくれるのだろうか。
そうではないであろう、旅先にあっても「日常の変哲のない目」でしかものを見ていなければ、得るものはないであろう。
旅など一度もしたことがなく、毎日毎日畑を耕して生涯を終えたという人であっても、感性ゆたかであれば心が旅をして、畑のなかに、クワの一投にあらたな発見をすることだろう。
つまりは、心が感性ゆたかな旅人であるかが問題であって、いわゆる「俳句の目」で人生を過ごすことで、同じ一筋の道に、人生に紆余曲折が生まれるのであろう。
「長生きは得でっせ」
どこかで読んだと思うが、ある高齢の俳人がおっしゃっていた。
ある意味においては、紆余曲折の千万里、行く程に行く程に近くなったり、遠くなったりといった人生のほうが俳句を詠むには、俳句に投影される経験がゆたかなものだから、向いているということもあるだろう。
とはいうものの、わが身をのぞくと、歳を重ねると感性が、若いころにくらべてであるが、柔軟でなくなってくるのも、公言したくはないが、事実であろう。
紆余曲折。若いころは、これをはき違えていたのであろう、あちらの土地に、遠くの国に、我が家は、まま勝手な「外遊」をさせてくれるような余裕はなかったので、あれもこれもと金になるバイトを渡り歩き、少し貯まると、大事件が起きたわけでもあるまいに「いざ鎌倉」と自分の尻を叩き、あちらの国へ、そちらの国へと飛び回り、これが人生「勝ち組」への道だと思い違いして、ドヤ顔の自己満足、地球の酔い心地などとほざいていたように思う。
聞き耳たてたわけではないが、女子会の会話から飛び出してきた話には、ドヤ顔はくすぐられて、ヘンな顔になった。
彼女は、恋愛をいくつもして、結婚して、子どもを産んで、仕事も続けて、旅行もあちこちとたのしみ、おしゃれをしておいしいもの食べて、そうだな、できればもう一回くらい結婚してなどと、フルコースにダブルのデザートがつくような人生がいいなあ、とぬかしていらっしゃる。
もともと人生には、運動会ではあるまいに、勝ちも負けもないものだが、旅する勝ち組志向も、フルコースにおまけつくような人生も、とうてい勝ち組と思えない。
たしかに選択肢の多い人生は、一見ゆたかにみえるかもしれん。
親が決めた相手と結婚して一生涯その家に仕える人生は、件の女子会では考えられないだろう。
でもちょっと待てよ、お金に余裕があって、しょっちゅう海外旅行していれば見聞がふえて、よりゆたかな人生をおくれるのだろうか。
そうではないであろう、旅先にあっても「日常の変哲のない目」でしかものを見ていなければ、得るものはないであろう。
旅など一度もしたことがなく、毎日毎日畑を耕して生涯を終えたという人であっても、感性ゆたかであれば心が旅をして、畑のなかに、クワの一投にあらたな発見をすることだろう。
つまりは、心が感性ゆたかな旅人であるかが問題であって、いわゆる「俳句の目」で人生を過ごすことで、同じ一筋の道に、人生に紆余曲折が生まれるのであろう。
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