tinc さんの日記
2020
8月
8
(土)
13:51
本文
ここ数日の勤務は概ね順調である。特にある先輩職員との心理的距離が縮まったように私は感じており、業務に関係する価値観(人権意識等)が近い様子であること等諸々あるが最初の接点は「両者とも下ネタを好きでない」ことであった。
下ネタは生理的に不快感を催す以上に、大抵の場合は面白いとか興味深いと云うにはあまりに安直な使い方をされていると私は思っている。耳障りなことを言って力づくで耳目を集めるかのような痛々しさがあり、退屈で邪魔くさく感じられる。
下ネタは権威を失墜させる等冴えた使い方をされる場合もあるし、性や排泄に係る事項でも真に迫る追求の仕方はあるので、私は下ネタを苦手にしてはいても実際に嫌っているのは安直と欺瞞であるのだと思う。面白いはずのことにまで面白くない色が既に着いてしまっているように感じられるのは勿体無い。
そのような考えを述べたところ先輩からは「まさにそうです」との意見があり、昨日は退勤後に2人で食事に行き、互いの下ネタを苦手とする心理について交換を行った。共感することに懐疑的でありがちな私も、似た感覚の持ち主に出会えたこと、自分が今まで表面化させるに至らなかった感覚等を自覚できたことを有り難く思った。また私は誰かが下ネタを言うと何も考えずについ「下ネタじゃん。気持ちわる」と言ってしまうことが多いのだが、先輩は「あなたの欲望のことは聞いていない」と返すのだという。自分の気持ちを述べるに留まらず相手の態度へも言及する手法は今までの私に無かった選択肢であり、図らずもコミュニケーションの裾野を少し広げて頂くことにもなった。
別れ際に先輩から「下ネタ苦手同盟ですね」と手を差し出され、私はその手を握り返した。冗談だったのだろうが面白い冗談であり、私は穏やかな気持ちで帰宅することができた。職場は時間と労力を売却する先であるのみならず、人の集まりでもある。
下ネタは生理的に不快感を催す以上に、大抵の場合は面白いとか興味深いと云うにはあまりに安直な使い方をされていると私は思っている。耳障りなことを言って力づくで耳目を集めるかのような痛々しさがあり、退屈で邪魔くさく感じられる。
下ネタは権威を失墜させる等冴えた使い方をされる場合もあるし、性や排泄に係る事項でも真に迫る追求の仕方はあるので、私は下ネタを苦手にしてはいても実際に嫌っているのは安直と欺瞞であるのだと思う。面白いはずのことにまで面白くない色が既に着いてしまっているように感じられるのは勿体無い。
そのような考えを述べたところ先輩からは「まさにそうです」との意見があり、昨日は退勤後に2人で食事に行き、互いの下ネタを苦手とする心理について交換を行った。共感することに懐疑的でありがちな私も、似た感覚の持ち主に出会えたこと、自分が今まで表面化させるに至らなかった感覚等を自覚できたことを有り難く思った。また私は誰かが下ネタを言うと何も考えずについ「下ネタじゃん。気持ちわる」と言ってしまうことが多いのだが、先輩は「あなたの欲望のことは聞いていない」と返すのだという。自分の気持ちを述べるに留まらず相手の態度へも言及する手法は今までの私に無かった選択肢であり、図らずもコミュニケーションの裾野を少し広げて頂くことにもなった。
別れ際に先輩から「下ネタ苦手同盟ですね」と手を差し出され、私はその手を握り返した。冗談だったのだろうが面白い冗談であり、私は穏やかな気持ちで帰宅することができた。職場は時間と労力を売却する先であるのみならず、人の集まりでもある。
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