tinc さんの日記
2020
7月
24
(金)
20:37
本文
昨日書かせて頂いた先輩と昼過ぎに待ち合わせて展覧会へ行った後買い物をご一緒し、次回の約束を交わして帰ってきた。先輩には私のとは異なる種類の持病があり長時間の外出は難しい(同じパート先にいた頃から勤務時間が短かった)ためそれほど長くは過ごさなかったものの、私は日頃の自分が2週間かけて話すくらいの量の言葉を今日の数時間で発したように感じる。楽しく、有り難い半日であった。
別れ際に先輩は気を遣ってか「何かお礼がしたいです」との言葉を私にかけてくれた。
私はあまり考えずに「じゃあ死なないで下さい」と言った。思えば先輩の持病の性質からして慎むべき言葉である。
私は帰り道を歩きながら先輩との会話を思い返した。先輩からは多岐に亘る豊かな話があった。先輩の意見や言葉の選択などから私が受けた印象の中では、先輩は高雅な性愛のようなものを非常に重視しており、恋愛にあっては自身の全存在を賭して臨む人であるようである。先輩から私の恋愛観や性的な嗜好について尋ねられる場面も何度かあったが、それらに答える言葉を私は殆ど持たなかった。私は物事一般に疎い。愛に関係する事項には尚更疎い。自分の話の通じ難い相手に対しては否定的であったり攻撃的であったりするのが多くの人の多くの場合の態度であると思う。先輩は私に対して否定的でも攻撃的でもなかったと私は感じるので、私も自分の話の通じ難い人に出会っても悪い態度を取らないようにしたいものである。
私は先輩くらいの年齢の頃、自分が生存できるかを考えて不安を感じることが多かった。馬鹿で貧乏で醜くて邪悪で何にも秀でていなくて、こんなことで生きてゆけるものだろうかとずっと恐れていた。いざ生きてみれば楽しいものだ。人生は美しい。しかし私のみがそう思っているのと、私も他者もそう思っているのとでは明らかに意味が異なる。世に溢れるべきは真実と正義のみならず幸福も然りとは過ぎた望みだろうか。そう思わない。幸運と同じく私を生かしてきたのは貪欲だからだ。私の精神は叶わぬ望みだから置いておけないというふうにはできていないのだと思う。
別れ際に先輩は気を遣ってか「何かお礼がしたいです」との言葉を私にかけてくれた。
私はあまり考えずに「じゃあ死なないで下さい」と言った。思えば先輩の持病の性質からして慎むべき言葉である。
私は帰り道を歩きながら先輩との会話を思い返した。先輩からは多岐に亘る豊かな話があった。先輩の意見や言葉の選択などから私が受けた印象の中では、先輩は高雅な性愛のようなものを非常に重視しており、恋愛にあっては自身の全存在を賭して臨む人であるようである。先輩から私の恋愛観や性的な嗜好について尋ねられる場面も何度かあったが、それらに答える言葉を私は殆ど持たなかった。私は物事一般に疎い。愛に関係する事項には尚更疎い。自分の話の通じ難い相手に対しては否定的であったり攻撃的であったりするのが多くの人の多くの場合の態度であると思う。先輩は私に対して否定的でも攻撃的でもなかったと私は感じるので、私も自分の話の通じ難い人に出会っても悪い態度を取らないようにしたいものである。
私は先輩くらいの年齢の頃、自分が生存できるかを考えて不安を感じることが多かった。馬鹿で貧乏で醜くて邪悪で何にも秀でていなくて、こんなことで生きてゆけるものだろうかとずっと恐れていた。いざ生きてみれば楽しいものだ。人生は美しい。しかし私のみがそう思っているのと、私も他者もそう思っているのとでは明らかに意味が異なる。世に溢れるべきは真実と正義のみならず幸福も然りとは過ぎた望みだろうか。そう思わない。幸運と同じく私を生かしてきたのは貪欲だからだ。私の精神は叶わぬ望みだから置いておけないというふうにはできていないのだと思う。
閲覧(1699)
カテゴリー | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
コメントを書く |
---|
コメントを書くにはログインが必要です。 |