湘南のカモメ さんの日記
2020
6月
5
(金)
13:03
本文
その昔、と言っても50年~60年ほど前までは
排水の流れが悪くなると、台所の前などにあった四角いコンクリート製の枡の蓋を開けて、詰まりの点検をしたり掃除をしたりしたものでした。
現在はコンクリート製の枡は、塩化ビニール製の丸い枡に変わっていますが、通常は家の周りに10m置きに設置されているはずで、この枡のことを「掃除口」とも言います。
新築時に於ける、<給水管>の耐圧試験の圧力は17.5kg/cm2で、通常水道管に掛かり得る最大限の圧力をかけて耐圧検査が行われています。
配水管の場合はどうでしょう?
配水管は水を流すだけですので耐圧検査はありません。
バカにしている訳ではなさそうですが、たまにいい加減な接着や施工がなされている配水管もあります。
最近、戸建て住宅にも「排水管高圧洗浄」のチラシなどが入るようになりました。
「思ったよりも安いから」なんて安易に工事をして貰うと、大変なことにもなり兼ねません。
実は、マンションに於いては、「排水管高圧洗浄」は必要不可欠なのですが、その訳を含めてちょっと考えてみましょう!
マンションでは階下との間はスラブというコンクリートの床になっています。
その上に床組をしてみなさんが生活をしている床が仕上げてありますがスラブと床組みの間隔は10センチ~20センチほどしかありません。
その中に配水管を通しますので、非常に緩勾配で施工されています。
勾配が緩く配水管が詰まる恐れが大きいために、高圧洗浄が必要なのです。
一方戸建て住宅の配水管は、地面の中を通します。
しかも、1階の床と地面の表面との高低差は約50センチもありますし、コンクリートと違い 地面を掘れば幾らでも好きに勾配は確保できます。
配水管の曲がり部分(エルボといいます)に高圧の水が当たったとき、エルボが外れてしまうことがあります。
そうなると、管の廻りは土ですから管を通る排水は水道(みずみち)を作って地面に浸透し、やがて大きな穴を作ってしまいます。
実際に、水みちで基礎の下が大きくえぐられて傾いてしまった家があります。
万一排水の流れが悪くなった場合は、高圧洗浄を頼むのではなく、掃除口を開けてみて下さい。
そして、何かが詰まっているようであれば、それを取り除くだけで排水は元通りに流れる筈です。
水道水の圧力を表わす単位をMPa(メガパスカル)といいます。
水道水の水圧は0.25~0.3MPaです。
一方高圧洗浄は機械で圧力を高めて水を噴射しますので、その水圧は8.5~12MPaにも上ります。
つまり水道のバルブを全開した時に比べて30倍~40倍もの強い水圧で水を噴射する訳ですから 一つ間違ったら大変なことになる!というのが分かって戴けるかと思います。
<3年に一度の点検と高圧洗浄が必要!>などという売り文句に惑わされないようにしたいものです。
戸建て住宅において、「配水管の高圧洗浄」は不必要どころか、絶対にやってはいけない工事の一つなのです。
排水の流れが悪くなると、台所の前などにあった四角いコンクリート製の枡の蓋を開けて、詰まりの点検をしたり掃除をしたりしたものでした。
現在はコンクリート製の枡は、塩化ビニール製の丸い枡に変わっていますが、通常は家の周りに10m置きに設置されているはずで、この枡のことを「掃除口」とも言います。
新築時に於ける、<給水管>の耐圧試験の圧力は17.5kg/cm2で、通常水道管に掛かり得る最大限の圧力をかけて耐圧検査が行われています。
配水管の場合はどうでしょう?
配水管は水を流すだけですので耐圧検査はありません。
バカにしている訳ではなさそうですが、たまにいい加減な接着や施工がなされている配水管もあります。
最近、戸建て住宅にも「排水管高圧洗浄」のチラシなどが入るようになりました。
「思ったよりも安いから」なんて安易に工事をして貰うと、大変なことにもなり兼ねません。
実は、マンションに於いては、「排水管高圧洗浄」は必要不可欠なのですが、その訳を含めてちょっと考えてみましょう!
マンションでは階下との間はスラブというコンクリートの床になっています。
その上に床組をしてみなさんが生活をしている床が仕上げてありますがスラブと床組みの間隔は10センチ~20センチほどしかありません。
その中に配水管を通しますので、非常に緩勾配で施工されています。
勾配が緩く配水管が詰まる恐れが大きいために、高圧洗浄が必要なのです。
一方戸建て住宅の配水管は、地面の中を通します。
しかも、1階の床と地面の表面との高低差は約50センチもありますし、コンクリートと違い 地面を掘れば幾らでも好きに勾配は確保できます。
配水管の曲がり部分(エルボといいます)に高圧の水が当たったとき、エルボが外れてしまうことがあります。
そうなると、管の廻りは土ですから管を通る排水は水道(みずみち)を作って地面に浸透し、やがて大きな穴を作ってしまいます。
実際に、水みちで基礎の下が大きくえぐられて傾いてしまった家があります。
万一排水の流れが悪くなった場合は、高圧洗浄を頼むのではなく、掃除口を開けてみて下さい。
そして、何かが詰まっているようであれば、それを取り除くだけで排水は元通りに流れる筈です。
水道水の圧力を表わす単位をMPa(メガパスカル)といいます。
水道水の水圧は0.25~0.3MPaです。
一方高圧洗浄は機械で圧力を高めて水を噴射しますので、その水圧は8.5~12MPaにも上ります。
つまり水道のバルブを全開した時に比べて30倍~40倍もの強い水圧で水を噴射する訳ですから 一つ間違ったら大変なことになる!というのが分かって戴けるかと思います。
<3年に一度の点検と高圧洗浄が必要!>などという売り文句に惑わされないようにしたいものです。
戸建て住宅において、「配水管の高圧洗浄」は不必要どころか、絶対にやってはいけない工事の一つなのです。
閲覧(2037)
カテゴリー | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
コメントを書く |
---|
コメントを書くにはログインが必要です。 |