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夕暮れの散歩道は歩みを進めるほどに、暮れなずみながら暮れてゆく。
少しづつ落ちてゆく夕陽が、
水を洋々とたたえてゆっくりと流れる川の水面(みなも)を、
いつしか赤オレンジ色に染めてゆく。
思わず橋の途中で立ち止まり、
可愛い女性に見とれるように遠い目でじっと夕景を見つめる。
いい情景だ・・撮っておこう・・。
ポケットからいつものわずか５００万画素の古いコンデジを取り出し、
欄干に肘をつき夕陽に狙いを定めシャッターを切る。
一枚・・そしてもう一枚・・。
夕陽が露出オーバーにならぬよう明るい所にピントと露出を合わせて撮る。



もうすぐ陽が遠い山の端の向こうに落ちる。
先に進もう・・。
散歩は続くのだ、土手の道をてくてくと・・・。


「赤い夕陽」　三田　明
　１９６４年７月



https://www.youtube.com/watch?v=YrJhcB6YghM
※動画の中に出て来るマニュアルカメラ　Canon AE-1　は、
　私も２０代によく使った思い出の名機である。