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先日、勤務先での出来事。
演歌を聴かせる為(皆さん概ね演歌が大好きです)に操作していたところ、誤って映画「禁じられた遊び」のテーマ曲を流してしまった所、認知症を患っているご婦人が「私、此の映画大好き。思い出すだけで泣けてしまう」と述べられた。
(えっ？！)と思ったのがその時の率直な気持ち。
映画の題名も曲名も伝えていなかった(誤動作なので当たり前か)ので、その後のご婦人が話す内容を聞き正直驚きました。
ギターが奏でる美しくもあり悲しさが滲むテーマ曲の「禁じられた遊び」は、自分も数回リピートした映画だったので彼女の話す断片的な内容は理解でき「ミッシェル！ミッシェル！」と男の子が叫びながら探しているラストシーンの話ではうっすらと涙を浮かばせていたことを見るに及んで、改めてその人が感銘を受けた映画は心の底に長く記憶され続けていると感じ、影響力は計りしれないとも思いました。
ただ、そういったことを認知症の方々に対応し少しでも記憶を甦えさせることが出来れば良いとは思うのですが、おおざっぱな情報(趣味は"映画が好き"とか"釣りが好き"等)は得られるものの、例えば上記のような映画(それも個人情報に洋画を見るとは一言も書いていない！)を星の数ほどある映画のなかか、認知症を患っている方との日々のコミュニケーションで手繰り寄せ、探し出すのはなかな難しく今回は偶然のなせる業だった思います。
出来れば認知症を患っている家族を施設等利用される場合、ご本人の嗜好を少しでも詳細にしてもらえればコミュニケーションがより取りやすくなると思います。もちろんその情報を職員が熟知していなければならないことは前提ですが・・・。