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昨年秋、紅葉を見に行ったあるお寺の庭で
赤い実を見つけた私が、思わず呟いた・・・

　　　あ～～、南天か～

その時、一緒にいた友達がすかさず言った

　　　南天じゃ無く・・・
　　　センリョウか、マンリョウかな？

それを聞いて、えっ！
そんなのあるの？？？・・・
同じく、紅葉を愛でに訪れていたおば様も
近くで微笑み頷きながら同じ事を言う・・・

　　　え～～～、知らん、知らん！
　　　南天とどこがどう違うの？

赤い実が上にあるか、下についてるか・・・
葉っぱも違うそうだ

うっそぉ～！！
マジか～～～～
今まで赤い実と言えば南天とばかり思ってたから
何じゃ？それ！の世界・・・

普段から植物だの、花だの（鳥も含めて）
ごく一般的なものしか知らん
もっと正確に言うと一般的なモノでも知らん・・・

センリョウ（千両）マンリョウ（万両）の他にも
百両だの十両だのあるらしいが
いきなり、一度に聞いたものだから
頭の中は？？？の連続で・・・大混乱
色々と特徴を教えて貰っても
（ウェ～～～ン）憶えられへ～～ん

その赤い実・・・
南天しか知らなかった私にはチト苦い思い出が・・

小学5年の時だったかな～
当時、山あいの小さな町に住んでた頃
近所に住んでた幼稚園の女の子の遊び相手で
ままごと遊びに付き合う事になって・・・
親同士が会合で面倒をみるのがいなかったし
同年代の子もいなくてしょうがなかったけれど

小さな子なので、当然やるのはおままごと・・・
私も小さい頃にはよくやったが
まぁ、その女の子がお母さん役で始まる
ご飯の準備を・・・の時に目についたのが
近所に咲いてた南天の赤い実だった

だけど、その頃はまだそれが南天と言うモノだと
何も知らなかったので、摘み取って遊んで・・・
事は、翌日に起きる
いつもと違う怖い顔をした母親から

　　　ちょっと、こっちに来なさい！

と、呼ばれた
何？と思って行くと、赤い実を積んだか？と聞かれ
素直に答えて、当然の如く・・・叱られる

その南天は　通り道の近くにあったものだが
ちゃんと持ち主がいたそうで・・・
それを子供達が勝手に摘み取って行った
それが母の耳に入ったのだ
持ち主は私も知ってる人だったけど・・・

すぐに母親と一緒に、そのお家へ謝りに行った
その赤い実が、お正月の生け花に使われる
高級な？モノだとは全く知らず・・・
まだ子供だったから優しく許してくれたけど
私にしたら、ドエライ犯罪者になった気分だった
私と遊んだ女の子も来ていて・・・
かなり叱られたのか、泣きじゃくっていた

大人にしたら、よく知ってる植物や花でも
知らない人は多いし、私もその頃はまだ小学生・・・
生け花をやっていた訳でも無いし
庭に咲いてた訳でも無い・・・
その赤い実が怒られる材料になるものだとは
全然わかってない年代だったからなぁ～

こうして、この時からこの赤い実が
南天という名前であると知り
その存在を私は知る事になったのだが・・・


でも・・・
大人になってんのに、赤い実の・・・
多過ぎ～～～！！