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認知症の独居老人である伯母のホーム探しが佳境に入っている。

いくつか見学して「ここなら」と思ったところは
空室待ちリストの3人目に登録。
ところが生身の人間のことだから、いつ退居者が出るかは予測がつかない。
最悪、夏ごろまで入れないかも

日々進んでゆく伯母の認知症を思うと
すぐに入れるところを確保しなくてはならない。
来週、空室があるところに見学に行く予定だが
空室はたちまち埋まってしまうのでこの週末に埋まってしまったら悪しからず、と言われている。

まだ住所氏名などは書けるので
できるだけ本人に書類を見せて書いてもらっている。

が

ホームに入ることについて
昔は「その時が来たら入れてくれ」と言っていたが
「今でしょ」ということは全く理解していない。

なにひとつ自分ではできなくなっているが
本人の脳内では毎日自力で入浴して掃除して
薬を飲んで食事して

つまりきちんと生活していると
本気で思っているのだ。

一人では何もできないという
いかなる証拠を示そうともものともしない。

・・・まあ、そういうものなのだろうけれど
なぜああも支離滅裂になり得るのか
脳内を覗いてみたい気もする。

私はたまたま唯一の身内であるというだけで
かなりの距離感のある間柄だが
それでも切なさを感じる。

もしももっと親愛な人だったら
崩壊していく様子を見るのはかなりつらいと思う。

関係者は口をそろえて
自分の意思で入居する人以外
まず、納得して入る人はいませんので
説得はあきらめてお任せください、と言う。

そうなんだろうね。
永遠に納得はしてもらえないだろうし
何かあってからでは遅い。

伯母はもともと几帳面な堅物だった。
スポーツと読書が趣味だった。

骨折で歩行困難になった８０歳くらいから
ゆるやかに頭の働きが鈍くなり
耳が遠くなってからそれが加速した。

自由に動けないストレスと独居の気ままさから
１日中飲むようになり、さらに認知症が進んだ。

今も見守りチームの方が来ない時はコンビニで酒を買っては日がな飲んでいる。
何しろ便利な場所に住んでいるので
杖をつきながら３分も歩けば酒が手に入る。
空き瓶、空き缶から飲酒量をとがめられても
私が飲んだんじゃない、と言い張る。
さらに「ワインは酒じゃない」と言い張る。

まともな人間としての最後を迎えられないのでは、と気が気ではないので
早くなんとかしなければ