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2人揃った休日の朝、目覚めてカーテンを開けたら
思ったよりも外が暗い。
風も強い。
今日は雨だな…

山登りの予定は残念ながら先送り
紅葉の山は、今年は登れないかもしれない。

美術館か、映画を観るか買い物か
身体も凝り気味だし、温泉にでも行こうか…
の結論に至り、銚子の海沿いのホテルへ。

何度も日帰りで訪れているこのホテル。
明治の頃から著名人、文人に愛された宿だ。

円形のガラス張りでオーシャンビューのロビーは、
この宿で一番美しい場所。

そこからお風呂までの廊下の左右には棟方志功の版画が並ぶ。
小品で130,000円の値札が付いていて、初めて見た時には
飾ってるんじゃなくて売ってるの？と、扱いの雑さに驚いた。

ここのお風呂の良いところは、平日なら日中はほぼ貸し切り。
アメニティが充実しているところ。
そして浴場に足を踏み入れた時の絶景。

青空の日もいいけれど、この日のような荒天で、
波が岩に当たり、砕け散るのを見ているのも良い。
遠くにタンカーがゆっくり進むのを見ながら
一人で聴く、風や海鳴りの音も良い。

波は、露天風呂から
大きな鯨
小さなイルカが泳いでいるように見えた。

昼食はお奨め御膳と、名物の鯵のなめろう。
ビールは地ビール。
(私は運転手なのでほうじ茶)

お湯に浸かり、サウナに入って1時間、お魚を食べ、また海を見る。
身体ものびのびと軽くなり、時間の流れをゆったりと感じることが出来た。

誰にも所在を知られない、カクレンボみたいな一日は
こうして過ぎる。


雨の日は
絵を描く人と （私はへのへのもへじ)
詩を詠む人になり。