しき さんの日記
2019
11月
12
(火)
00:07
本文
かなり前のこと
私はとあるネット上の文学のカテゴリーで下手な詩を書いていた。
その頃に知り合った青年「こうせい」さん。
彼は詩を、幾何学的に創る事を模索していて、私や当時の仲間何人かが、それに加わっていた。
仲間は、全員が才能豊かで、羨ましいほどの煌めきや個性があり、そしてみんなが若かった…
私を除いて。
私は当時40歳位だったかと思う。
彼らはほとんどが大学生…中には高校生もいた。
私は住んでいる場所も、年齢も、性別さえも秘密にしていた。
私には、彼らの話す未来への夢は、とっくに叶えたか挫折したかで、未知のものでは無かった。
親子ほどの年の差が有ったのだから。
アバターを替えようとして、自身の写真をアップしてしまった事があった。
blogを確認したら、自分の顔が出てしまっていたので驚いて削除…
アップから消えるまでの時間はおおよそ30分くらい。
日中だったので、学生は学校へ行ってる時間帯だし、大丈夫だろうとは思いながらも、ドキドキが止まらなかった。
そしてそれは奇跡的に、彼(こうせい)に見られていたのだ。
「アバター、戻しちゃいましたね。30歳前後の お洒落なオジサンですよね(ニヤリ)」とコメントを入れられた。
そこから、微妙に私たちの関係は崩れ始め、彼からは慕情のようなものを感じるようになった。
一緒に海に行きたいね、と言うようにまでなった彼に、その後に及んでも、私は年齢も結婚していることも知らせる事が出来なかった。
あなたの所は遠いから。と、苦しい言い訳をして、連作の詩のイメージの中で、一緒に海に行こうと彼に持ちかけた。
彼が先に海の詩を書き、私がそれを受け、続く海の詩を連作した。
恋愛よりもっと、エキサイティングな経験だったと彼は言った。
私もまたそう思っていた。
2人を、海を泳ぐ2匹の蛇に喩えた彼の詩へのリレーの中で
私たちは2匹の白い蛇から白線へと姿を変え、海に漂った。
その後、彼から「あれ以来、あなたはすっかり遠くに行ってしまったと感じます。僕はここを去り〇〇に行きます。良かったら来てください」とコメントがあり
あの詩で、お別れのつもりだった私は心の中で彼にさよならをした。
その彼へのお詫びの気持ちを込めた詩を見つけた。
懐かしくて、甘酸っぱい想いが戻ったようだった。
「こうせいに捧ぐ」当時は無題。
風を待つ
散り始めた金木犀
その香り
遠い空を渡る
澄んだ風に乗せて
君に届けと願う
フォルクローレに
私を喩えた
君は消えて
今は名前だけが残る
木漏れ日の暖かさは
あの日
ともに海に浮かんだ後の
冷たい体を温めてくれた
君に届け
金木犀の香り
あの日の風の匂いよ
私から離した
指の先にも
木漏れ日が暖かい
私はとあるネット上の文学のカテゴリーで下手な詩を書いていた。
その頃に知り合った青年「こうせい」さん。
彼は詩を、幾何学的に創る事を模索していて、私や当時の仲間何人かが、それに加わっていた。
仲間は、全員が才能豊かで、羨ましいほどの煌めきや個性があり、そしてみんなが若かった…
私を除いて。
私は当時40歳位だったかと思う。
彼らはほとんどが大学生…中には高校生もいた。
私は住んでいる場所も、年齢も、性別さえも秘密にしていた。
私には、彼らの話す未来への夢は、とっくに叶えたか挫折したかで、未知のものでは無かった。
親子ほどの年の差が有ったのだから。
アバターを替えようとして、自身の写真をアップしてしまった事があった。
blogを確認したら、自分の顔が出てしまっていたので驚いて削除…
アップから消えるまでの時間はおおよそ30分くらい。
日中だったので、学生は学校へ行ってる時間帯だし、大丈夫だろうとは思いながらも、ドキドキが止まらなかった。
そしてそれは奇跡的に、彼(こうせい)に見られていたのだ。
「アバター、戻しちゃいましたね。30歳前後の お洒落なオジサンですよね(ニヤリ)」とコメントを入れられた。
そこから、微妙に私たちの関係は崩れ始め、彼からは慕情のようなものを感じるようになった。
一緒に海に行きたいね、と言うようにまでなった彼に、その後に及んでも、私は年齢も結婚していることも知らせる事が出来なかった。
あなたの所は遠いから。と、苦しい言い訳をして、連作の詩のイメージの中で、一緒に海に行こうと彼に持ちかけた。
彼が先に海の詩を書き、私がそれを受け、続く海の詩を連作した。
恋愛よりもっと、エキサイティングな経験だったと彼は言った。
私もまたそう思っていた。
2人を、海を泳ぐ2匹の蛇に喩えた彼の詩へのリレーの中で
私たちは2匹の白い蛇から白線へと姿を変え、海に漂った。
その後、彼から「あれ以来、あなたはすっかり遠くに行ってしまったと感じます。僕はここを去り〇〇に行きます。良かったら来てください」とコメントがあり
あの詩で、お別れのつもりだった私は心の中で彼にさよならをした。
その彼へのお詫びの気持ちを込めた詩を見つけた。
懐かしくて、甘酸っぱい想いが戻ったようだった。
「こうせいに捧ぐ」当時は無題。
風を待つ
散り始めた金木犀
その香り
遠い空を渡る
澄んだ風に乗せて
君に届けと願う
フォルクローレに
私を喩えた
君は消えて
今は名前だけが残る
木漏れ日の暖かさは
あの日
ともに海に浮かんだ後の
冷たい体を温めてくれた
君に届け
金木犀の香り
あの日の風の匂いよ
私から離した
指の先にも
木漏れ日が暖かい
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