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彼女は精神的に不安定でお薬を飲んでいる。
昔ながらの考え方を持った嫁ぎ先で、長いこと心と身を粉にして尽くしてきた事が一因にあると思う。

彼女からのSOSを受け止め始めて、何年になるだろう。
最初は何人か居た相談相手も、彼女が一人ひとり排除して行ってしまうので、今では私と嫁ぎ先の隣人のおばあちゃん、の2人だけになってしまった様だ。

持ち込まれる相談ごとは多岐に渡り、家族、家事、旦那さまの事、友人の事、職場の人間関係の事…その他諸々。
私とは正反対で、彼女は物事を難しく考えすぎる。

世の中ってもっともっと簡単じゃない？
それを難しくしてるのは自分自身。
裏のある人や、嫌な物事からは離れたら良いのよ、離れられないなら心の中で切ればいい。
の、私の言葉に傾倒したらしく、段々人生観を変えつつあった。

正直な人で、特に一緒に仕事をしている（年下の独身上司）の話をする時には、中学生が初恋の話をしている時みたいに、初心で可愛らしかった。
だから彼女が変わったのは、実はこっちの影響の方が大きかったのだと思う。

ある日「職場の人の話だと、その人が異動になるらしい…寂しくて涙が出て来る」
とのメールが。

その日の午後、緊急招集に応じて彼女がやって来た。
何があった訳ではないし、これからも何もない。
ただ気が合う人で、周りから噂されるくらい、2人で居るとそこだけ空気が違うみたいな。
居心地が良くて、それが仕事に行く楽しみだった。

「異動になるって云う噂は本当ですか？」って聞いてみたら？
と言えば
「無理無理」と言う…

次の日
「今日もその人のカードがあるかどうか確かめてる、未練がましい私」
のメール。
自分自身を追い込むんだなぁ…

確かめるくらい良いじゃない？
と返信。

彼が異動になるかどうかは別として、私が出来るのは彼女の話を聞くことだけ。
そして時々自分の考えを話すだけ。

いつも何かしらのお茶菓子や、自作のケーキを持って来てくれるので、そういうの要らないから。と言ったら
「しきになら何をあげても惜しくない」と言ってくれた。 最高に嬉しい言葉だ。

でも、悪い奴には騙されるよ～（笑）

未熟な私は、その絶対的な信頼に応えられる人で在りたい　と思う。