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初めて四万十川へ行ったのはかれこれ３０年以上も昔のこと。当時の四万十川の水は現在よりも何倍も美しかった。
河原にテントを張り数日川を眺めて過ごし、川の水でウイスキーの水割りを作って飲んだ。
夜になると手長海老がゴソゴソと岸辺に集まってきて、懐中電灯で照らすと海老の目がキラキラ輝いて見えたものです。
その海老を網ですくって唐揚げにして酒のつまみにした。
そんなことをしていると地元の噂になり、夕方、近くの爺さんが酒を持って様子を伺いにきた。
そのとき爺さんが持ってきた鰹のタタキの美味しさは忘れられない。
翌日、爺さんの家へ呼ばれて、海老のだしで作ったタレで素麺を食べさせてもらって感激したのでした。
その爺さん、５年前の今日亡くなった。
写真は去年の秋に訪れたときのものです。