ユンタク さんの日記
2019
9月
6
(金)
08:01
本文
時刻は確か0時を超えていたと記憶している。
体調が万全ではない彼女は、もちろん横になっていたが寝てはいなかった。
当然だろう…当事者が突然現れて、もしかしたら修羅場になるのではと危惧したに違いない。
「大丈夫だった?」
「うん。ちゃんと別れて来たよ」
「そう…」
「こんな状態の時に本当にごめん。謝って済むことじゃないけど謝るしか出来ない…ごめん」
ホッとしたのか、ものの数分で寝息を立てていた。
電気を消し、隣の部屋で枕に顔を埋め、彼女とR子さんに謝罪を繰り返しながら泣いた。
それから数日後、回復した彼女は寮へと帰って行った。
彼女を駅まで送り、後ろ姿を見つめていたが、結局それが最後に見た彼女の姿となった。
それ以来、彼女からの連絡はなく、自分が電話をする事もなかった…いや、出来なかった。
4年間続いた彼女との付き合いは、深く傷つける形で幕を閉じてしまった。
その後、体調不良ではなく説明出来ない事情で、欠勤した事により自分は会社を解雇になった。
自分に甘すぎる男が、必然的にR子さんと会えなくなった事だけは良かったのだが、せっかくやり甲斐を感じていた仕事も失ったのは、自業自得と言う言葉だけでは足りない愚かな末路である。
ひと月後、転職を機に引っ越しをした。
あのアパートには悲しい記憶を詰め込み過ぎたので、帰るたびに思い出してしまう。
知り合いのつてで、格安だけど昔の長屋のような造りの平屋に移り住んだ。
幸いに仕事も、先輩の紹介で同じ職種の団体に入る事が出来た。
引っ越しして半月が経った頃、帰宅した際に車のワイパーに1枚の紙が挟まれていた。
車に対して、何かの忠告なんだろうかと中を見ると…。
「もう一度会って話しがしたい」
R子より。
もちろん、引っ越した事も住所も教えていないし、連絡も取っていなかった自分は、さすがに怖くなってしまった。
R子さんには本当に申し訳ないが、それが正直な気持ちだった。
それから考えて意を決した自分は、電話をする事にした。
to be continued…
体調が万全ではない彼女は、もちろん横になっていたが寝てはいなかった。
当然だろう…当事者が突然現れて、もしかしたら修羅場になるのではと危惧したに違いない。
「大丈夫だった?」
「うん。ちゃんと別れて来たよ」
「そう…」
「こんな状態の時に本当にごめん。謝って済むことじゃないけど謝るしか出来ない…ごめん」
ホッとしたのか、ものの数分で寝息を立てていた。
電気を消し、隣の部屋で枕に顔を埋め、彼女とR子さんに謝罪を繰り返しながら泣いた。
それから数日後、回復した彼女は寮へと帰って行った。
彼女を駅まで送り、後ろ姿を見つめていたが、結局それが最後に見た彼女の姿となった。
それ以来、彼女からの連絡はなく、自分が電話をする事もなかった…いや、出来なかった。
4年間続いた彼女との付き合いは、深く傷つける形で幕を閉じてしまった。
その後、体調不良ではなく説明出来ない事情で、欠勤した事により自分は会社を解雇になった。
自分に甘すぎる男が、必然的にR子さんと会えなくなった事だけは良かったのだが、せっかくやり甲斐を感じていた仕事も失ったのは、自業自得と言う言葉だけでは足りない愚かな末路である。
ひと月後、転職を機に引っ越しをした。
あのアパートには悲しい記憶を詰め込み過ぎたので、帰るたびに思い出してしまう。
知り合いのつてで、格安だけど昔の長屋のような造りの平屋に移り住んだ。
幸いに仕事も、先輩の紹介で同じ職種の団体に入る事が出来た。
引っ越しして半月が経った頃、帰宅した際に車のワイパーに1枚の紙が挟まれていた。
車に対して、何かの忠告なんだろうかと中を見ると…。
「もう一度会って話しがしたい」
R子より。
もちろん、引っ越した事も住所も教えていないし、連絡も取っていなかった自分は、さすがに怖くなってしまった。
R子さんには本当に申し訳ないが、それが正直な気持ちだった。
それから考えて意を決した自分は、電話をする事にした。
to be continued…
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