tinc さんの日記
2019
9月
1
(日)
22:12
本文
現在従事しているパートの仕事を今月末で退職することになっている。何かが嫌で辞めるのではなく、ずっと以前から携わりたいと思っていた仕事に就くことが決まったからだ。現場でただ一人の正社員である上司にも非常にお世話になったが、おそらくそれ以上に多大な影響を受けたのは同じパートのある先輩からである。
この先輩は仕事が遅くて雑、ミスを連発する、忘れ物や遅刻は珍しくないという人で、ご本人曰くそれらは昔から改善せず、今まで渡り歩いた数々の職場ではいじめに遭ったり無視されたりすることが殆どであったという。
しかし上司はこの先輩をきわめて重用している。顧客からの信頼が絶大だからである。また私も顧客と接する先輩の姿を見れば見るほど、先輩への尊敬の念を大きくしている。私の語彙で形容するのは困難であるが、仕事の場で出会う相手にあれほどの愛情と誠意を見せられる人を私はこの先輩の他に知らない。私はきっと一生を費やしても先輩の領域に辿り着けないだろう。私は仕事の文脈に愛情や誠意というものを持ち込むのが苦手な方で、契約の履行以外のことは考えたくないし考える頭も無い。しかしどんな仕事も人がするものであることを思い出せば、そこにそういった無形のものが存在することを否定するのは難しい。その矛盾を止揚することを今までは無視していたし、それが私の限界であった。一年間現在のパートを続け、先輩のバックアップを主な業務とする間に次第にその限界に耐えられなくなった私は、人と接するに際して感情面での配慮を練習するようになっていった。先輩は顧客だけでなく私をも含んだ同僚に対しても、まるでそこに利害得失が介入しないかのように暖かく寛容に接している。私も人を選ばずに想いやろうと心がけるようになった。
新しい職場から採用の連絡を受けてからは不安だった。この先輩のような人はどこにでもいるわけではない。次の職場にはいないと考えてよいだろう。私はやっていけるだろうか。やっていける/いけないは別として、やってみようという気持ちが日を追うごとに強くなっていった。私は先輩に依存したいのではなく、先輩のようになりたいのだ。
先輩に対して尊敬の念を言葉にしたことは未だ無い。この先輩が16歳上の既婚の女性であるということが一つの障壁となっている。冴えない男の立場では高い壁であり、先輩の不利益にならない伝え方を考えることが目下の課題である。
この先輩は仕事が遅くて雑、ミスを連発する、忘れ物や遅刻は珍しくないという人で、ご本人曰くそれらは昔から改善せず、今まで渡り歩いた数々の職場ではいじめに遭ったり無視されたりすることが殆どであったという。
しかし上司はこの先輩をきわめて重用している。顧客からの信頼が絶大だからである。また私も顧客と接する先輩の姿を見れば見るほど、先輩への尊敬の念を大きくしている。私の語彙で形容するのは困難であるが、仕事の場で出会う相手にあれほどの愛情と誠意を見せられる人を私はこの先輩の他に知らない。私はきっと一生を費やしても先輩の領域に辿り着けないだろう。私は仕事の文脈に愛情や誠意というものを持ち込むのが苦手な方で、契約の履行以外のことは考えたくないし考える頭も無い。しかしどんな仕事も人がするものであることを思い出せば、そこにそういった無形のものが存在することを否定するのは難しい。その矛盾を止揚することを今までは無視していたし、それが私の限界であった。一年間現在のパートを続け、先輩のバックアップを主な業務とする間に次第にその限界に耐えられなくなった私は、人と接するに際して感情面での配慮を練習するようになっていった。先輩は顧客だけでなく私をも含んだ同僚に対しても、まるでそこに利害得失が介入しないかのように暖かく寛容に接している。私も人を選ばずに想いやろうと心がけるようになった。
新しい職場から採用の連絡を受けてからは不安だった。この先輩のような人はどこにでもいるわけではない。次の職場にはいないと考えてよいだろう。私はやっていけるだろうか。やっていける/いけないは別として、やってみようという気持ちが日を追うごとに強くなっていった。私は先輩に依存したいのではなく、先輩のようになりたいのだ。
先輩に対して尊敬の念を言葉にしたことは未だ無い。この先輩が16歳上の既婚の女性であるということが一つの障壁となっている。冴えない男の立場では高い壁であり、先輩の不利益にならない伝え方を考えることが目下の課題である。
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