日本最古の舞台芸能 【能】を体験する。大鼓、能面など。

10月6日、大阪市の平野区民センターで行われた「能体験」にチャレンジしてきました!

講師は、観世流能楽師の山中雅志さんと森山泰幸さんです。

この日は大鼓(おおつづみ)を打つ体験と、能面体験をさせて頂きました。

講師の森山さんが、まず鼓の構造について説明してくださいます。


能 大鼓(おおつづみ)の馬皮   鼓は、二枚の馬皮と、桜の木をくり抜いて作った胴体を分離して保管してあります。

舞台当日、会場入りすると、まず熱く熱した墨で1時間ほど皮をあぶって、湿気を含んだ皮を乾燥させていきます。

これによって皮に張りが出て、高く澄んだ音が鳴る様になります。

次に皮と胴体を、麻でできた紐で組み上げていきます。


この紐のかけ方には、観世流・金春流・高安流など、流派によって違いがあるそうです。

右の手の平の力を抜き、勢いよく皮の淵に当てると、反動で指先が皮の中心に当たり、「ポン」という高い音が鳴ります。
  観世流大鼓方 森山泰行さん

 

平野区民センター 能体験  

これが…ものすごく痛い!!!

何度も繰り返し打っていると、指先が赤く腫れ上がってきます。

乾燥させた馬皮を、キリキリと力強く紐で張りつめているので、その硬さはかなりのもの。

プロの方は、指先を傷めない為に、専用の装具を付けるそうです。

鼓はただ打つだけではなくて、「イヨォー」「ハー」といった囃子(はやし)をかける役目もあります。演者の動きやシーンに合わせて鼓を打ち、掛け声をかけ、舞台を盛り上げているのだそうです。

 

続いては能面体験!



誰もが見たことのある能面。しかし被った事がある方は少ないのでは?

実際に被ってみると、視界の狭さに驚きます。

上下左右、見えない範囲がとても多く、特に自分の足元を見ようとすれば、よほど腰をかがめない限り見えません。
 

平野区民センター 能体験 講師:山中雅志さん

能はうつむかずに演技を行うので、演者さんは感覚だけで足元の位置を測っているとの事。

能舞台には必ず四隅に柱があるのですが、これは単に舞台の屋根を支える為ではなく、演者が舞う際の目印となっているのだそうです。
 

能演目の主人公は、ほとんどが幽霊!?



能面 JAPANESE NOH   能面にはいろいろな種類があります。 

おなじみの般若面は、女性の嫉妬・怨念・悲しみ・嘆きを表現しているそうです。


約250程の演目がある中で、主人公のほとんどが幽霊というから驚きです!

少し敷居の高いイメージのある伝統芸能。
一度体験してみると、その世界にハマる人も多いことでしょう。

まだ能を観たことがない方は、機会があれば一度鑑賞に行ってみてくださいね!



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